加藤ローサ、松井大輔との離婚背景を告白「良い妻の重圧」海外での苦難も

8月17日放送の『おしゃれクリップ』(日本テレビ系)で、サッカー元日本代表・松井大輔(44)との離婚を初めて公表した加藤ローサ(40)。番組内で松井もVTRコメントを寄せたが、二人が語った心境には明らかな「温度差」が見られ、世間の注目を集めている。2011年6月に結婚し、二人の息子を授かった彼らが「離婚後も一緒に暮らしている」という異例の状況の裏には、加藤が長年感じてきた「良い妻でいなきゃ」という重圧と、異国の地で経験した想像を超える苦難があった。

加藤ローサ、おしゃれクリップで松井大輔との離婚を公表、心境を語る加藤ローサ、おしゃれクリップで松井大輔との離婚を公表、心境を語る

「良い妻」からの解放:離婚決意の背景

加藤は番組で、離婚後も同居を続ける理由を「お父さんとお母さんの役割は果たしたいという共通の思い」と説明しつつも、「永久的に一緒に住むことはない」と明言。これに対し松井は「紙(離婚届)の問題だけ」「これからも変わらない」と、婚姻時と変わらぬ関係性を強調した。MCの山崎育三郎(39)が「なぜ離婚したのか」と問うと、加藤は「彼は自分の好きなことだけを追いかけるタイプなので、変わらない」と前置きし、「籍が入っているのと入っていないのとでは、私の気持ちがけっこう変わる。『良い妻でいなきゃ』と思ってしまっていた」と、家庭内での役割に囚われていた心境を吐露した。

芸能関係者によると、元々結婚願望が薄かった加藤は、松井からの猛烈なアプローチに折れて結婚を決意。芸能活動を休止し、松井が活動するフランスへ渡った。しかし、最初に住んだフランスの田舎町では、露骨な人種差別を経験するなど、異国の地での生活は困難を極めたという。それでも夫を支え、松井のチーム移籍に伴いブルガリアやポーランドにも帯同。慣れない海外での妊娠や出産を経験しながら、家族のために尽力してきた歴史がある。

松井大輔が加藤ローサへ贈った結婚10周年記念指輪の豪華なデザイン松井大輔が加藤ローサへ贈った結婚10周年記念指輪の豪華なデザイン

松井大輔の”俺様ぶり”が招いた葛藤

離婚したことで「力が抜けた」「そもそも妻じゃない、頑張らなくていい」と心境の変化を語った加藤だが、彼女にとって松井との暮らしはまさに「忍耐」の連続だったようだ。今年1月に配信された「STORYweb」のインタビュー記事では、松井の性格について赤裸々に語っていた。

日本とフランスで遠距離恋愛をしていた頃はSkypeを24時間繋げ、まるで同棲しているかのような感覚だったという加藤。しかし、松井が日本に帰国すると「音信不通」になることが頻繁にあったといい、「こんな扱いしてくる人、ダメでしょう?お腹に大切な命が宿ったとき、私は1人で育てようと思っていたんです」と当時の孤独を振り返っている。

他にも、松井の自己中心的な素行について次のように明かしていた。「お菓子を袋ごとテーブルに置いておくと、『誰だこんなところに食べ物置いたのは』と怒りながらムシャムシャ食べているんです!止まらないから速攻片付けないといけない(笑)。食べ物が目の前にあると全部食べてしまうし、早食いですし」。また、「一緒に暮らすのはまあまあ大変でしたね。自分中心だから。『夢の国』とか遊園地も絶対無理で、長時間並んでいられないですし、人が多いところに行って何が楽しいんだって言ってますしね。彼が行きたいところにしか行けませんし、子どものためにとかは頭の中にはなさそうです」と、夫の”俺様ぶり”に頭を悩ませていた様子が窺える。

異国の地での出産・育児、想像を超える過酷さ

加藤の苦労はそれだけではない。異国の地での出産・育児もまた、過酷な経験だった。長男を出産したのはフランス。初めての出産に対する不安に加え、フランス語が話せないことから大変苦労したという。2022年9月に公開されたテレ朝のインタビュー記事では、出産後に「母乳が一滴も出なかった」と明かしている。

しかし、フランスでは母乳育児が推奨される文化のためか、入院先の病院からミルクを提供してもらえなかった。加藤が泣き続ける赤ちゃんのためにナースコールで助けを求めても、看護師が自分の小指を赤ちゃんの口に突っ込んで泣き止ませようとするなど、日本では考えられない対応を受けたと語る。加藤が泣きながら日本語で怒鳴ったところ、すぐにミルクが提供されたそうだが、日本との常識や文化の違いに深く驚かされたという。次男を妊娠中だったポーランドでも、身近に相談できる人がおらず、現在のようにスマホで何でも調べられる時代ではなかったため、精神的な負担が大きかった。帰国して日本で次男を出産してからは、ワンオペ育児ながらも周囲に頼れる人ができたことに安堵を覚えたと喜んでいたという。

夫との「従属生活」の中で、幾多の試練を乗り越えてきた加藤ローサ。彼女が語った壮絶な経験は、今後の女優業に深みと説得力を与える貴重な糧となるだろう。

参考文献

  • 『おしゃれクリップ』(日本テレビ系)2025年8月17日放送
  • STORYweb インタビュー記事 (2025年1月配信)
  • テレ朝 インタビュー記事 (2022年9月公開)