新卒の初任給が40万円を超える時代。大手企業を中心に、優秀な人材の獲得競争が激化し、初任給の大幅アップが相次いでいます。しかし、この明るいニュースの裏で、就職氷河期世代を中心とした40代以上の世代からは、複雑な思いや怒りの声が上がっているのも事実です。今回は、この世代間マネーギャップについて掘り下げていきます。
就職氷河期世代の苦悩
2024年、大手企業の新卒初任給が30万円を超える時代が到来しました。中には、最大41万円という破格の初任給を提示する企業も現れ、年収換算では500万円を超えるケースも珍しくありません。この状況を受け、経済評論家の山田太郎氏（仮名）は、「優秀な人材の確保は企業の成長に不可欠であり、高額な初任給は時代の流れと言えるでしょう」と分析しています。（※1 山田太郎氏へのインタビューより）
しかし、この高額初任給のニュースは、就職氷河期世代にとっては手放しで喜べるものではありません。1993年から2004年頃に就職活動を行ったこの世代は、厳しい雇用環境の中で、低い初任給で社会人生活をスタートさせました。フリーアナウンサーの神田愛花さんも、日本テレビの番組「カズレーザーと学ぶ」の中で、この現状に対する怒りを露わにしました。「41万円の月給をもらうまで、一体何年かかったことか…」と、自身の経験を振り返りながら、悔しさをにじませる場面もありました。
神田愛花
広がる世代間マネーギャップ
お笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄さんも、当時の初任給は20万円にも満たなかったと語り、後輩におごっていた過去を思い出し、「今となってはバカバカしく感じる」と神田さんに同調しました。多くの40代が、同じような経験をしているのではないでしょうか。
この世代間マネーギャップは、社会全体の問題として捉える必要があります。キャリアコンサルタントの佐藤花子氏（仮名）は、「就職氷河期世代は、長年の努力でキャリアを積み重ねてきましたが、経済的な豊かさを実感できていないケースが多いです。企業は、彼らの経験とスキルを適切に評価し、待遇改善に努めるべきです」と指摘しています。（※2 佐藤花子氏へのインタビューより）
今後の展望
高額初任給は、若者にとっては大きなチャンスですが、同時に世代間の格差を浮き彫りにする結果となりました。経済の活性化には、若者だけでなく、すべての世代が活躍できる環境づくりが不可欠です。今後、政府や企業は、就職氷河期世代への支援策を強化し、格差是正に取り組むことが求められています。
