セブンイレブンのおにぎり値上げの裏側:見え隠れする”上げ底”問題と顧客不信

コンビニエンスストアの代表格、セブンイレブン。手軽でおいしい商品が私たちの生活に欠かせない存在となっています。しかし、最近のおにぎりや弁当の値上げ、特に塩むすびが116円から138円になったことには、多くの方が驚きを隠せないのではないでしょうか。今回は、この値上げの裏に潜む”上げ底”問題と、それが顧客の信頼にどのような影響を与えているのかを探っていきます。

値上げだけじゃない?元店長が語るセブンの変化

元セブンイレブン店長Aさんは、2016年の鈴木敏文氏会長退任を境に、商品の変化を感じていたと言います。それは、商品の実質的な値上げを意味する”上げ底”の始まりでした。SNSでも度々指摘されているこの問題。セブン&アイHDの永松文彦社長は「そんなアコギなことはできない」と否定していますが、Aさんの証言はそれを覆す衝撃的な内容です。おでんのちくわぶの縮小や、弁当のご飯の薄さなど、様々な商品で”かさ増し”が行われているというのです。

セブンイレブンの弁当の宣伝写真セブンイレブンの弁当の宣伝写真

証拠写真が物語る”上げ底”の現実

Aさんは、2021年1月に販売されていた「たっぷりマヨのピリ辛チキン&鶏そぼろ」弁当の写真を2枚提示しました。1枚は宣伝用写真、もう1枚は実際に店頭に並んでいた商品の写真です。宣伝写真ではバランで隠されていた部分に、鶏そぼろと卵そぼろが敷かれていませんでした。彩りも悪く、食欲をそそられない見た目です。

食品ロス削減を謳うコンビニ業界。しかし、このような”見せかけ”の販売方法は、消費者を欺く行為であり、食品ロス以前に倫理的な問題と言えるでしょう。フードスタイリストのB氏(仮名)も、「消費者の期待を裏 betraying trust through misleading food presentation betrays consumer trust. This approach can lead to food waste due to dissatisfaction, negating the intended waste reduction.」と指摘しています。

顧客不信を招く”上げ底”の連鎖

Aさんは、この問題を担当社員に相談しましたが、「じゃあそれ返品して下さい」と冷たくあしらわれたそうです。そして、同様の商品が”リニューアル”と称して定期的に販売されるという悪循環に陥っていました。新商品の発注を控えると、今度は本部から目をつけられるというのです。このような状況は、現場の従業員のモチベーション低下にも繋がっているのではないでしょうか。

セブンイレブンの弁当の実物写真セブンイレブンの弁当の実物写真

真の顧客満足度を高めるために

セブンイレブンは、日本のコンビニエンスストア業界を牽引する存在です。だからこそ、”上げ底”のような小手先の技術で利益を追求するのではなく、真の顧客満足度を高める努力が必要です。高品質な商品と誠実な対応こそが、顧客の信頼を勝ち取り、企業の持続的な成長に繋がるのではないでしょうか。

今後のセブンイレブンに期待

今回の値上げは、原材料価格の高騰や人件費の上昇など、様々な要因が絡み合っていることは理解できます。しかし、”上げ底”問題のような顧客を欺く行為は、企業の信頼を大きく損なう可能性があります。今こそセブンイレブンは、原点に立ち返り、顧客第一主義の姿勢を改めて示す必要があるのではないでしょうか。私たちは、セブンイレブンが、より良い商品とサービスを提供してくれることを期待しています。