長崎自動車(長崎市)が運営する長崎バスで、20代女性がトランクルームに閉じ込められたまま約13分間走行するという衝撃的な出来事が発生しました。2025年2月8日夜、長崎空港発の長崎市内行きバスで起きたこの事案は、同社公式サイトで公表され、大きな波紋を呼んでいます。一体何が起きたのでしょうか?
トランクルーム閉じ込め事件の詳細
事件は2月8日22時40分頃、長崎空港発「空港線エアポートライナー」で発生しました。53名の乗客を乗せたバスは、長崎駅前に到着。20代女性客が自身の荷物を取ろうとトランクルームに入ったところ、他の乗客が誤って扉を閉めてしまったのです。
運転士の確認不足が原因か
当時、運転席で運賃精算対応をしていた運転士は、ミラー越しにトランクルームの扉が閉まっているのを確認したにも関わらず、女性客が中にいることに気づかず発車。約13分後、終点のココウォーク茂里町に到着した際に、ようやく女性客の存在に気づいたとのことです。走行距離は約1.5キロに及びました。
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長崎自動車は、この事案について「最後に降車されたお客様がトランクルームの扉を閉めたことを知らせる合図をしたことで、本来運転士が行うべきトランクルームの閉扉確認を怠ったため」と説明。再発防止策として、運転士によるトランクルームの開閉確認を徹底すると表明しています。
女性客の状況と会社の対応
閉じ込められていた女性客は、外部との連絡を試みたものの電話がつながらなかったとのこと。幸いけがはありませんでしたが、13分間という時間は想像を絶する恐怖だったに違いありません。
運行マニュアルの再確認へ
長崎自動車によると、このような事案は今回が初めて。同社は空港線運行マニュアルを徹底的に見直し、再発防止に努めるとしています。今回の事件は、バス会社の安全管理体制の甘さを露呈した形となり、今後の対応が注目されます。
専門家の意見
旅客輸送コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「今回の事案は、運転士の確認不足だけでなく、乗客への注意喚起も不十分だった可能性がある」と指摘。「トランクルームの使用に関する明確なルールを設け、乗客にも周知徹底することが重要だ」と提言しています。
まとめ
バスのトランクルームに客が閉じ込められるという、あってはならない事故が発生しました。運転士の確認不足、そして乗客への注意喚起の不足など、様々な要因が重なった結果と言えるでしょう。長崎自動車は再発防止策を講じるとしていますが、改めて安全管理の重要性を認識させられる出来事となりました。