郵便局、誰もが安心して利用する場所。しかし、その裏では、想像を絶するノルマのプレッシャーと、行き過ぎた保険営業の実態が存在する。本記事では、ブラック郵便局の実態を暴き、高齢者を狙った詐欺まがいの営業の実態に迫ります。
驚愕のノルマ達成の裏側
2019年、日本郵便四国支社は6年連続で保険営業目標を達成するという快挙を成し遂げました。「四国スポーツ 号外」には、支社長の喜びに満ちたコメントが掲載され、社員たちの努力を称賛しています。しかし、この輝かしい成果の裏には、驚くべき実態が隠されていました。
ある男性局員が最終日の契約データを確認したところ、局員家族による契約や、実績計上後に失効しているカラ契約が多数発覚。ノルマ達成のために、自腹契約や不正が行われていたのです。
alt="新聞記事の見出し"
渉外社員の苦悩:重圧と罪悪感
取材に応じた渉外社員たちは、過酷なノルマに苦しんでいる現状を訴えました。毎朝の朝礼では、その日の目標が厳しく指示され、達成状況は常に監視されています。契約額だけでなく、アポ電の数、訪問件数、見積書作成枚数など、あらゆる数値が管理され、プレッシャーを与えられているのです。
悪質な営業手法:まるで振り込め詐欺
関西地方のある渉外社員は、1日5件のアポイント獲得を義務付けられていました。達成できない場合は、1日中電話をかけ続け、多い日には50件にも及ぶことも。保険勧誘であることを隠して、「相続税対策」や「お伝えしたいことがある」などと言い訳をして、アポイントを獲得するように指示されていたといいます。
この社員は、まるで振り込め詐欺のアジトのようだと語り、罪悪感に苦しみながら電話をかけ続けている現状を告白しました。
alt="ノルマ達成を喜ぶ社員達"
高齢者を狙う保険営業
ノルマのプレッシャーから、高齢者をターゲットにした不適切な営業も横行しています。金融リテラシーの低い高齢者を言葉巧みに誘導し、必要のない保険を契約させるケースも少なくありません。これは、郵便局という信頼できる機関を利用した悪質な行為と言わざるを得ません。
専門家の見解
金融ジャーナリストの山田一郎氏(仮名)は、郵便局における過剰なノルマ主義が、このような不正行為を助長していると指摘します。「顧客本位の営業ではなく、ノルマ達成を優先するあまり、倫理的に問題のある行為が行われている。金融機関としての信頼を損なう前に、抜本的な改革が必要だ」と警鐘を鳴らしています。
まとめ
ブラック郵便局の実態は、私たちに大きな課題を突きつけています。信頼されるべき郵便局が、ノルマのプレッシャーによって歪められている現状を放置することはできません。高齢者をはじめとする消費者を保護するためにも、早急な対策が求められます。