もし衝突すれば甚大な被害が出る小惑星「2024YR4」。世界各国の宇宙機関が注視するなか、中国はどんなチームを作るのか──
2032年に地球衝突の可能性がある小惑星の脅威に備え、中国が「地球防衛」チームを創設した。国家国防科技工業局は、小惑星の監視や早期警戒体制構築などに従事する大卒者の募集を始めている。
【動画】もし衝突したらどうなる?…2032年に地球にぶつかるかもしれない小惑星「2024YR4」
欧州宇宙機関(ESA)は2月7日、小惑星「2024YR4」が32年に地球に衝突するリスクを2.2%に引き上げた。NASAはYR4を地球近辺で最も危険な宇宙物体とし、リスクの最優先事項に位置付けている。
YR4は直径40~90メートルと推定され、地球衝突の可能性は低いものの、現実になれば甚大な被害が予想されるため、世界中の宇宙機関が警戒を高めている。
32年に向けて各地でYR4の監視が続き、さまざまな衝突回避策が検討されている。
核兵器を使用してYR4を地球から遠ざける手法や、22年に別の小惑星に衝突させて軌道を変える実験に成功した無人探査機「ダート」も選択肢に上っている。中国は地球防衛手段として、ダート方式の宇宙船を衝突させる手法も検討しているという。
マヤ・メララ