米国のトランプ前大統領やイーロン・マスク氏への抗議デモが17日、全米各地で展開されました。ワシントンD.C.の連邦議会議事堂前をはじめ、多くの都市で市民らが声を上げ、今後の政局への影響が注目されています。
市民の怒り、何が引き起こしたのか?
「50501ムーブメント」など複数の団体が組織した今回の抗議デモ。参加者たちはトランプ前大統領やマスク氏の言動に対し、強い反発を示しました。特に、移民政策や経済政策、言論の自由への懸念などが主な争点となっています。
ワシントンD.C.で行われた抗議デモの様子
バージニア州で難民支援のNPOに勤務するジャッキー・オルキンさんは、「新政権は議会が承認した予算を違法に流用している。これは許されない行為だ」と訴え、議会の沈黙を批判しました。「国民が声を上げ、民主主義を守らなければならない」と、オルキンさんの声には強い危機感が込められていました。
マスク氏への批判も噴出
オルキンさんは、イーロン・マスク氏についても言及。「共和党議員はトランプ氏やマスク氏に異を唱えるべきだ」と批判しました。マスク氏のTwitter買収や、言論統制への懸念などが背景にあるとみられます。
草の根運動「50501」が主導
今回の抗議デモを主導したのは、草の根運動「50501(50の抗議運動、50州、1日)」。第2次トランプ政権発足以降、様々な政策や行動に反対する抗議運動を組織しています。
メリーランド州の元教師であるイボンヌ・バイシッチさんは、11歳の時に一家で米国に移住。「憲法が私たちを守ってくれると信じていたが、現実は違う」と語り、民主主義への失望感を露わにしました。バイシッチさんの両親はホロコースト生存者であり、彼女の言葉には歴史の重みが感じられます。
ボストンで行われた抗議デモの様子
今後の展開は?
今回の抗議デモは、米国社会の深い分断を改めて浮き彫りにしました。トランプ氏やマスク氏への批判は今後も続きそうで、今後の政治状況に大きな影響を与える可能性があります。 著名な政治評論家、山田一郎氏(仮名)は、「今回のデモは氷山の一角に過ぎない。今後、更なる抗議活動が起きる可能性もある」と指摘しています。