山口組組長、83歳の誕生日会を瀬戸市で開催!その裏にある事情とは?

山口組のトップ、司忍組長の83歳の誕生日会が愛知県瀬戸市で盛大に開催されました。神戸に拠点を置く山口組、そして名古屋に本部を持つ弘道会出身の司組長。なぜ瀬戸市で誕生日会が開催されたのでしょうか?この記事では、その背景にある事情を詳しく解説します。

なぜ瀬戸市で誕生日会?抗争指定暴力団の厳しい現実

山口組弘道会本部に標章を貼る捜査員山口組弘道会本部に標章を貼る捜査員

通常、山口組の主要な行事は神戸の「シノハラ」と呼ばれる本部事務所や、名古屋の弘道会本部で行われます。しかし、今回は瀬戸市が選ばれました。その理由について、長年組織犯罪対策に携わってきた元警視庁捜査一課の田中氏(仮名)は、特定抗争指定暴力団の影響を指摘します。「特定抗争指定下では、5人以上が集まること自体が違法行為となるため、関西や名古屋といった主要拠点での大規模な会合は事実上不可能です。」

特定抗争指定とは?

特定抗争指定とは、対立抗争状態にある暴力団に対して、公安委員会が指定する制度です。指定されると、活動拠点周辺で5人以上が集まるだけで逮捕される可能性があります。これは暴力団対策法に基づく厳しい措置であり、実際に現行犯逮捕の事例も出ています。

10年続く抗争の歴史と警察の警戒

司忍組長司忍組長

2015年の分裂以来、山口組と神戸山口組の抗争は10年近く続いています。多くの死傷者を出したこの抗争は、近年沈静化しつつあるものの、警察当局は依然として警戒を続けています。

瀬戸市での開催は苦肉の策?

今回の瀬戸市での開催は、特定抗争指定という厳しい状況下での苦肉の策だったと言えるでしょう。ナンバー2の高山清司若頭を筆頭に、多くの直系組長が集結し、和服姿の司組長を盛大に出迎えました。宴席は約2時間続き、組長の誕生日を祝いました。

まとめ:抗争の影に隠れた組織の実態

司組長の誕生日会は、一見華やかな祝宴に見えますが、その裏には特定抗争指定という厳しい現実と、長引く抗争の影が隠されています。暴力団組織を取り巻く状況は複雑であり、警察当局の警戒は今後も続くでしょう。