ダンプ松本、壮絶なパチンコ依存症からの脱却を語る:克服の鍵は「仲間との時間」

元女子プロレスラーで“極悪女王”として一世を風靡したダンプ松本さんが、パチンコ依存症だった過去を赤裸々に告白しました。厚生労働省主催の依存症啓発イベントで、壮絶な体験談と克服への道のりを語り、多くの人の心に響くメッセージを送りました。

依存症の闇:蛍の光が流れるまで…

ダンプさんは新人時代に出会ったパチンコに現役時代から引退後まで熱中し、1日に10~15万円を使うこともあったと明かしました。「朝から晩まで、蛍の光が流れるまで同じ台を回し続けていた」という当時の様子は、依存症の深刻さを物語っています。 当時は「依存症」という言葉が一般的ではなく、周囲のプロレスラーもパチンコ好きだったため、自分の異常さに気づけなかったそうです。

ダンプ松本イベント登壇ダンプ松本イベント登壇

父親の姿と自身の葛藤

ダンプさんは、ギャンブル好きだった父親の姿も重ね合わせ、自身も依存症に陥りやすい体質だったのではないかと分析しています。お金がないにも関わらず母親の財布からお金を盗んでギャンブルをしていた父親の姿を見て育ち、「もしかしたら父も依存症だったのかもしれない」と語りました。 幼少期の経験が、自身の依存症に影響を与えた可能性についても言及し、複雑な心境を吐露しました。

依存症からの脱却:きっかけは「楽しい時間」

パチンコをやめるきっかけは、意外にも「仲間との飲み会」でした。周りが楽しそうに遊んでいる中、一人だけパチンコをしている自分に虚しさを感じ、「パチンコに使うお金があるなら、みんなで飲んで騒いでいる方が面白い」と気づき、依存症から抜け出すことができたそうです。 依存症克服の専門家である(仮名)山田花子先生も、「依存症からの脱却には、代わりの楽しみを見つけることが重要」と指摘しています。 ダンプさんの体験は、まさにこの言葉を体現していると言えるでしょう。

依存症当事者へのメッセージとイベントの意義

ダンプさんは、自身の経験を踏まえ、現在依存症に苦しんでいる人々に向けて「頼れるところに相談しましょう」と力強いメッセージを送りました。 イベントには、アルコール依存症当事者アーティストや専門家も登壇し、依存症は適切な治療と支援によって回復可能な病気であることを伝えました。 依存症に対する理解を深め、偏見をなくしていくことの重要性を改めて認識させられるイベントとなりました。

仲間との繋がり、そして未来へ

ダンプさんの体験談は、依存症の苦しみだけでなく、克服の可能性も示唆しています。仲間との楽しい時間は、依存症から抜け出すための大きな力となることを証明しています。 このメッセージが、一人でも多くの依存症当事者やその家族の希望となることを願います。