福島メガソーラー、大雪で架台損壊!環境リスクへの懸念も

福島市松川町で建設中のメガソーラー(大規模太陽光発電所)で、雪の重みで太陽光パネルを支える架台が破損するという事態が発生しました。環境への影響や工事費未払い問題も浮上し、波紋を広げています。jp24h.comでは、この問題の現状と課題を詳しく解説します。

メガソーラー架台損壊の現状

福島市松川町のゴルフ場跡地に建設中の「NW福島CC太陽光発電所」で、2024年2月の大雪により、太陽光パネルを支える架台が多数損壊しました。約6万3000枚設置予定のパネルの一部が倒壊し、環境への影響が懸念されています。

福島市松川町のメガソーラー建設地で、雪の重みで破損した架台福島市松川町のメガソーラー建設地で、雪の重みで破損した架台

事業者であるEDPリニューアブルズ(EDPR)は、厳しい積雪荷重への対策を検証し、損傷した設備の修復・補強を行うとしています。しかし、太陽光パネルに含まれる有害物質の流出リスクなど、周辺住民の不安は払拭されていません。

専門家の見解

山梨大学の鈴木猛康名誉教授(地域防災学)は、「メガソーラーは建築基準法の建築物に該当しないため、設計基準などのチェック体制が甘い。積雪の多い場所が建設地として適当なのか疑問だ」と指摘しています。

工事費未払い問題も浮上

このメガソーラー建設では、下請け業者への工事費未払い問題も発生しています。2次下請けのサムスターク(郡山市)は、1次下請けのアークスフォーム(宮城県岩沼市)から工事費の支払いが滞り、工事を中断せざるを得ない状況に追い込まれました。

EDPRは、支払いは予定通り完了しているとしていますが、元請けの自然エンジニアリングはアークスフォームとの契約を解除し、新たな業者と契約を結んだと説明しています。アークスフォームは取材に応じていません。

未払い問題の影響

工事費の未払いは、下請け企業の経営を圧迫するだけでなく、工事の遅延や品質低下にもつながる可能性があります。建設業界全体の健全な発展のためにも、早急な解決が求められます。

福島市のメガソーラー規制の動き

福島市では、景観悪化や土砂災害の発生を受け、2023年8月に「ノーモアメガソーラー宣言」を出しました。今回のメガソーラー建設は宣言前に手続きが進んでいたため、建設が継続されていますが、市は新たな規制条例の制定を進めています。

規制条例の内容

規制条例では、市内の約7割をメガソーラーの禁止区域とし、その他の場所は許可制とする予定です。既存の発電所についても立ち入り調査や指導を可能にするなど、より厳格な規制を導入する方針です。

まとめ:再生可能エネルギーと地域社会の共存に向けて

メガソーラーは再生可能エネルギーの普及に重要な役割を果たしますが、環境への影響や地域社会との共存も重要な課題です。今回の事例を教訓に、より安全で持続可能なメガソーラー開発のあり方が求められています。 jp24h.comでは、今後もこの問題を注視し、最新情報をお届けしていきます。