ミニマリストという言葉が流行する現代。不要な物を手放し、身軽に暮らすスタイルに憧れる人も多いのではないでしょうか。しかし、大切な物を手放すのは、時に大きな喪失感を伴うものです。
この記事では、アートディレクターであり、12歳から6年間を修道院で過ごした川原マリアさんの著書『不自由から学べること』から、物を手放すことへの考え方、そして最小限の持ち物で心豊かに暮らす秘訣をご紹介します。
修道院での生活:最小限の持ち物と向き合う日々
川原さんが過ごした修道院では、学期ごとに部屋替えが行われ、持ち物は最小限に抑えることが求められました。限られた自由時間の中で荷造りを終えなければならないため、多くの物を所有することは許されなかったのです。
修道院の部屋をイメージした写真
荷造りの苦悩とシスターからの教え
慣れない荷造りに苦戦する川原さんに、あるシスターが「自分で考えて実行するしかない」と助言しました。さらに、「シスターはすぐに引っ越しできるくらいの荷物ですか?」という川原さんの問いに、シスターは驚くべき答えを返します。「私は段ボール1箱分もないから、すぐに移動できますよ」と。そして、手紙や写真さえも心に刻んだら感謝しながら捨てる、と続けました。
この経験を通して、川原さんはモノへの執着を手放し、心に刻むことの大切さを学びました。まさに断捨離の真髄と言えるでしょう。
断捨離のヒント:修道院生活から学ぶ「手放す」技術
修道院での生活は、まさにミニマリズムの実践と言えるでしょう。私たちも、この経験から断捨離のヒントを得ることができます。
1. 物ではなく、経験を大切にする
シスターの言葉は、物を所有することよりも、経験や思い出を心に刻むことの大切さを教えてくれます。旅行のお土産やプレゼントなども、写真に収めて思い出を振り返ったら、手放してみるのも良いかもしれません。
2. 定期的に持ち物を見直す
学期ごとの部屋替えのように、定期的に持ち物を見直す習慣をつけましょう。使っていない物、必要のない物を整理することで、本当に必要な物が見えてきます。
3. 心に豊かさをもたらす物を選ぶ
最小限の持ち物で暮らすためには、本当に必要な物、そして心に豊かさをもたらす物を選ぶことが重要です。高価な物ではなくても、自分が大切に思える物を選びましょう。
ミニマリストへの道:心豊かに暮らす秘訣
現代社会では、多くの情報や物に囲まれ、本当に必要な物を見失いがちです。修道院生活から学ぶミニマリズムは、私たちに心の豊かさを取り戻すヒントを与えてくれます。 著名な整理収納アドバイザー、佐藤美香子さんも「不要な物を手放すことで、心にゆとりが生まれる」と提唱しています。
整理された部屋のイメージ
自分にとって大切な物を見極める
まずは、自分にとって本当に大切な物を見極めることから始めましょう。それは、高価な物やブランド品ではなく、自分が心から大切に思える物です。
物への執着を手放す
物を所有することに執着せず、経験や思い出を大切にすることで、心はより豊かになります。手放すことに抵抗がある場合は、写真に収めてから手放すのも良いでしょう。
この記事が、あなたの断捨離のヒントになれば幸いです。ぜひ、自分にとってのミニマリズムを探求し、心豊かに暮らす方法を見つけてみてください。