悠仁さまがご成年を迎えられ、記者会見に臨まれます。皇位継承順位第2位という重要な立場にある悠仁さま。45年前、同じ立場でご成年会見を迎えられた天皇陛下の会見は、どのようなものだったのでしょうか。本記事では、天皇陛下のご成年会見を振り返りながら、悠仁さまのこれからに思いを馳せます。
天皇陛下のご成年会見:親しみやすい雰囲気の中で
1980年2月20日、当時浩宮さまだった天皇陛下は、20歳のお誕生日を前に記者会見に臨まれました。濃紺のスーツに赤いネクタイという凛としたお姿で、記者からの質問に真摯に答えていらっしゃいました。
alt皇位継承順位第2位。大勲位菊花大綬章を佩用した正装の浩宮さま(現天皇陛下)。1980年2月、東宮御所にて。
当時の会見は、現在のように皇族と記者が一定の距離を置いて行われるスタイルとは異なり、より近い距離で、親しみやすい雰囲気の中で行われていました。
理想の女性像と結婚:国民の関心事
国民の大きな関心事の一つであった結婚について、記者から理想の女性像を問われると、「困ったな」と笑顔で答えられ、会場は和やかな笑いに包まれました。
男女共学の幼稚園・小学校時代を経て、男子校の中高時代を過ごされた陛下は、大学で再び共学となり、新鮮さを感じていらっしゃるとのこと。女子学生との交流にも少しずつ慣れてきたと語られました。
記者から具体的な名前を挙げられると、「竹下景子さんはいいと思います」とのお言葉。このやり取りは、広く知られるエピソードとなりました。
学生生活とプライベートの一端
「学校の外にお茶を飲みに行きたいと思うことはありますか」という質問には、「幸いコンパなどの時には外に出ることもあります」と、くだけた様子で答えられる場面も。
皇室ジャーナリストの山下晋司氏によると、「当時の会見は、非常にフランクな雰囲気で行われていた」とのこと。国民は、将来の天皇となる陛下の等身大の姿に触れ、親しみを感じたことでしょう。
歴史への深い関心:幼少期からの探求心
幼少期から帝王学を学ばれてきた陛下。会見では、歴史への造詣の深さも垣間見えました。学習院大学史学科を専攻された陛下は、歴史に興味を持ったきっかけについて、小学生時代に遡って語られました。
仏像と土器:歴史への扉を開く
仏像に魅せられ、奈良県に何度も足を運んだ小学生時代。御所の庭にも土器が埋まっているのではないかと考え、シャベルで庭を掘り返したというエピソードも披露されました。初等科5年生の時に縄文土器の破片を発見した時の興奮は、歴史への探求心をさらに深めるきっかけとなったようです。
奥州街道との出会い:「道」への興味
御所を散歩中に「奥州街道」の看板を見つけた陛下は、鎌倉時代に思いを馳せ、胸の高鳴りを感じたといいます。その後、古い地図で「一里塚跡」の記載を見つけた陛下は、藪の中を探し回ったそうです。一里塚跡は見つかりませんでしたが、この経験から「道」に興味を持つようになったと語られました。
松尾芭蕉『奥の細道』:母との読書体験
小学生時代に母と読んだ松尾芭蕉の『奥の細道』も、「道」への興味からだったと明かされました。歴史研究家の河内祥輔氏によると、「陛下は幼少期から歴史や文化への関心を育み、探求心を深めてこられた」とのことです。
悠仁さまのご成年:未来への期待
悠仁さまのご成年会見は、どのようなものになるのでしょうか。天皇陛下のご成年会見を振り返りながら、悠仁さまのこれからに期待を寄せたいと思います。
国民は、悠仁さまのお言葉を通して、そのお人柄や考えに触れ、未来の皇室への希望を抱くことでしょう。