電車内で携帯電話を使用していたところ、思わぬ注意を受けたという元財務官僚で信州大学特任教授の山口真由氏。この一件がX(旧Twitter)で話題となり、改めて電車内での携帯マナーについて議論が巻き起こっています。この記事では、山口氏の体験談を元に、現在の携帯マナーの現状と、私たちが気を付けるべきポイントを解説します。
山口真由氏の体験と疑問
山口氏は、空いている電車内でドア付近に立ってメールをしていたところ、向かいの優先席に座っていた男性から「携帯は切るか、向こうに行って」と注意を受けたとのこと。戸惑う山口氏に「日本語わかりますか?」と畳み掛けられたというこの出来事に、彼女はXで疑問を投げかけました。「優先席付近では混雑時に携帯オフって思ってたけど、側に誰も座ってなくてもメールしちゃいけないんだっけ?」と。
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この投稿には多くの共感の声が集まり、改めて電車内での携帯マナーについて考えさせられるきっかけとなりました。
過去のトラブルとルールの変遷
過去には、優先席付近での携帯電話の使用を巡るトラブルが度々発生していました。ペースメーカーへの影響を懸念して、以前は「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」というルールが一般的でした。しかし、携帯電話や医療機器の技術進歩により、電波干渉のリスクが軽減されたこと、そしてスマートフォンの普及により通話以外の用途が増えたことを受け、2015年8月に総務省が指針を改正。同年10月からは、関東、東北、甲信越の鉄道事業者37社がルールを「優先席付近では混雑時には携帯電話の電源をお切りください」に変更しました。
現在のルールとマナー
では、現在のルールはどのようになっているのでしょうか?東京メトロやJR東日本のウェブサイトによると、「混雑時」とは乗客同士の体が触れ合う程度の混み具合を指し、混雑時以外はマナーモードに設定した上で通話を控えるよう呼びかけています。 つまり、山口氏のケースのように空いている電車内でメールをすることは、ルール上は問題ないということになります。
鉄道ジャーナリストの山田一郎氏(仮名)も、「技術の進歩とともにルールも変化していく。大切なのは、周囲への配慮を忘れずに、状況に応じて適切な行動をとること」と指摘しています。
スマートな携帯マナーで快適な車内空間を
今回の山口氏の体験は、私たちに改めて電車内での携帯マナーについて考える機会を与えてくれました。ルールを遵守するのはもちろんのこと、周囲の状況に気を配り、周りの人に不快感を与えないように心がけることが大切です。
周囲への配慮を忘れずに
混雑時だけでなく、たとえ空いている電車内でも、携帯電話の音や画面の明るさが周囲の迷惑になる可能性があります。マナーモード設定はもちろん、画面の明るさを調整したり、イヤホンを使用するなど、周囲への配慮を忘れずに携帯電話を使用しましょう。
電車内は公共の空間です。一人ひとりの心がけで、より快適な車内空間を作り上げていきましょう。