福知山線脱線事故 事故車両を全て保存へ 安全教育に活用

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 乗客106人が死亡し、562人が重軽傷を負った平成17年のJR福知山線脱線事故をめぐり、JR西日本は社員研修施設を拡張して事故車両を全て保存し、社員の安全教育に活用する素案をまとめた。16、17日に兵庫県伊丹市で会合を開き、負傷者や遺族らに説明する。

 素案で事故車両の保存場所として挙げているのは、大阪府吹田市の研修施設「鉄道安全考動(こうどう)館」で、一般公開は予定していない。

 事故車両は7両編成で、事故後に兵庫県警が証拠品として押収していたが、23年に神戸地検からJR西に返還された。現在、事故の衝撃などで損傷の激しかった1~4両目については兵庫県高砂市内の倉庫、5~7両目は大阪市内のJR西の敷地で保管している。

 JR西は事故翌年の18年にも、事故車両を社員研修施設に展示し、希望があれば一般公開する方針を示したが、一部の遺族から「見せものにしてほしくない」などと反対意見があり、撤回していた。

 だが、来年で事故から15年となり遺族らの高齢化が進んでいることから、JR西は今年7月下旬から遺族や負傷者を訪問し、改めて事故車両を社員の安全教育に活用したい意向を説明。遺族らからは「事故の悲惨さを感じ、今後に生かしてほしい」と賛成する意見が多く上がったという。

 一方、事故車両の一般公開についても意見の聞き取りを行ったが、慎重な意見が多く、JR西の担当者は「遺族や負傷者の方の意向を聞きながら、時間をかけて進めたい」としている。

 また、来年4月25日の福知山線脱線事故の追悼慰霊式について、JR西は兵庫県尼崎市の事故現場にある追悼施設「祈りの杜」と伊丹市のホテルの2会場で開く方針を遺族や負傷者に伝えた。

 追悼慰霊式は今年初めて祈りの杜で開いたが、つらい記憶が残る場所に行くことに「心の整理ができていない」とする人もおり、尼崎市と伊丹市のホテルに式典の様子を映す中継モニターを設置していた。来年度の式では、伊丹市のホテルを本格的に別会場として設営する予定。

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