立憲民主党の影が薄くなっている。新年度予算案の修正協議において、その存在感はまるで消え入りそうなほどだ。予算案修正や党内動向、そして注目される議員の動向まで、詳しく解説していく。
財務省の意向に左右される予算案修正?
立憲民主党は総額3.8兆円の予算案修正を提示した。学校給食無償化や高額療養費の自己負担上限引き上げ凍結などを盛り込んでいるが、その実現可能性には疑問の声が上がっている。党内からは「現実的な金額は5000億円程度」、「給食無償化が達成できれば上出来」といった声が聞こえてくる。かつての民主党政権時代の「事業仕分け」を彷彿とさせる今回の修正案だが、日本維新の会や国民民主党の熱意とは比べ物にならないとの指摘もある。
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野田代表は民主党政権時に財務大臣を務めた経験から、財務省との関係が深く、その意向に左右されているのではないかという見方もある。財政健全化を重視する財務省の意向を汲み、予算削減に重点を置いているとの指摘だ。政治評論家の山田一郎氏(仮名)は、「野田代表は財務省との良好な関係を維持しつつ、国民の声にも耳を傾ける必要がある」と指摘する。
横浜市議補選での敗北と党内崩壊の兆し
立憲民主党の苦境は、地方選挙の結果にも現れている。2月9日に行われた横浜市議補選では、立憲民主党の新人候補が国民民主党の新人候補にダブルスコアで大敗を喫した。共産党の前職候補にも大きく差をつけられ、党内には危機感が広がっている。
この敗北は、立憲民主党の支持基盤が弱体化していることを示唆している。有権者の関心は、政策よりも政党間の駆け引きや党内抗争に向けられており、立憲民主党の支持率低迷に拍車をかけている。
斉藤里恵都議の動向:自民党入りは?
党内崩壊の兆候が見られる中、注目されるのが“筆談ホステス”として知られる斉藤里恵都議の動向だ。斉藤氏は立憲民主党の会派を離れ、無所属会派を立ち上げた。6月の都議選では立憲民主党からの公認申請を行わないとされており、今後の動向が注目されている。
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自民党の野田聖子議員との関係も注目を集めている。野田議員が自身のSNSに斉藤氏とのツーショット写真を投稿したことで、斉藤氏の自民党入りが噂されている。野田議員は、以前にも立憲民主党から自民党に移籍した今井瑠々岐阜県議の移籍を主導した経緯があり、斉藤氏の自民党入りも現実味を帯びている。
立憲民主党は、党勢回復に向けて難しい舵取りを迫られている。支持率低迷、党内崩壊の危機、そして注目議員の動向。今後の立憲民主党の動向から目が離せない。