神戸市立医療センター中央市民病院で起きた医療ミスにより、70代男性患者が死亡した痛ましい事故について、jp24h.comが詳細をお伝えします。投薬による異常値を認識しながらも中止指示を怠ったことが原因とみられ、病院側は因果関係を認め、遺族に謝罪しました。
医療ミスの詳細:投薬中止の指示忘れ
昨年11月に尿管がん摘出手術を受けた70代男性患者は、再発リスクが高いと判断され、12月からがん免疫治療薬「オプジーボ」の投与を受けていました。2回目の投与前の血液検査で、肝機能の数値が投薬中止の基準値を超えていたにもかかわらず、主治医である30代男性医師は投与を指示。この異常値には気付いていたものの、他の症状への対応に追われ、中止指示を出し忘れてしまったと説明しています。
神戸市立医療センター中央市民病院の院長(中央)ら=5日午後、神戸市中央区
薬剤師も異常に気付かず、調剤
驚くべきことに、薬剤師も血液検査の数値の異常に気付かないまま調剤を行っていたことが明らかになりました。医療現場におけるダブルチェックの重要性を改めて問う事態となっています。
肝不全で死亡、病院は因果関係を認める
男性患者は、今年1月の検査で肝機能障害が判明し入院。その後、肝不全などで2月10日に死亡しました。病院側はオプジーボ投与と死亡との因果関係を認め、遺族に謝罪し、補償を含む対応を検討しています。
オプジーボとは?副作用とリスク
オプジーボは、画期的な抗がん剤として知られる一方、重大な副作用を引き起こす可能性も指摘されています。今回のケースでは、肝機能障害がその一例と言えるでしょう。がん治療における薬剤の適切な管理と副作用への迅速な対応の重要性が改めて浮き彫りになりました。
専門家の見解
医療安全に詳しい専門家(仮名:山田健太郎氏)は、「今回のケースは、医療現場における情報共有と確認の不足が招いた悲劇と言えるでしょう。多忙な医療現場では、医師や薬剤師など複数の医療従事者が連携して患者さんの安全を守る必要があります。そのためにも、確実な情報伝達とダブルチェック体制の確立が不可欠です」と指摘しています。
再発防止策の徹底が急務
神戸市立医療センター中央市民病院は、再発防止に向けた対策を講じる方針を示しています。医療ミスによる悲劇を繰り返さないためにも、医療現場全体の意識改革とシステムの改善が求められます。jp24h.comは、今後もこの問題について注視し、続報をお伝えしていきます。