赤羽一嘉国土交通相は9日、先月末に焼失した那覇市の首里城を視察した。視察後、記者団に対し、首里城復元費をめぐる公明党の斉藤鉄夫幹事長の発言について「沖縄の予算とは別の、国の責任でということを言われている。それをしっかりと受け止めて政府の中でも検討を進めていきたい」と述べ、沖縄振興予算とは別枠での措置に前向きな姿勢をにじませた。
視察には沖縄県の玉城デニー知事、那覇市の城間幹子市長らが同行。焼失した首里城正殿や北殿、南殿が取り囲む「御庭(うなー)」や屋根の一部が焼けた奉神門などを視察した。
赤羽氏はまた、首里城復元の時期について「国が『いつまで』ということではなく、地元の要望にあわせていく」と説明。那覇市や県に寄せられた寄付金を復興費にあてる可能性について「県(と市)が集めた寄付だ。原則は国の施設なので、国の予算でしっかりやらなければいけない」と述べ、消極的な姿勢を示した。