高身長であることは、時に個性として称賛される一方で、日常生活で思いがけない苦労を伴うこともあります。今回は、178cmという長身を持つたけべともこさん(35歳)の体験談を通して、高身長女性が抱えるファッションの悩みやコンプレックス克服の道のりについて迫ります。
洋服選びの苦労:サイズがない、丈が足りない
たけべさんは、中学時代から高身長であるがゆえの悩みを抱え、「隠れるように生きてきた」と語ります。特に、既製品の洋服選びには苦労が絶えなかったようです。
洋菓子店で働いていた頃、制服のスカートが短すぎると指摘されたことがありました。規定通りに着ているのに、サイズ展開がないことの方が問題なのに…と理不尽に感じました。靴も指定のものがサイズがなく、自分で用意するように言われてしまい、とても困りました。
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既製品に自分の体を合わせなければならない状況は、高身長の女性にとって大きなストレスとなるようです。ファッションスタイリストの山田花子さん(仮名)も、「高身長女性にとって、自分に合うサイズの服を見つけることは、宝探しのようなもの。諦めずに探し続けるしかないのが現状です」と語っています。
ZARAの救世主:豊富なサイズ展開
そんなたけべさんにとって、ZARAは救世主のような存在となっています。
今はZARAで洋服を買うことが多いです。サイズ展開が豊富で、他のブランドでは見つからない丈の長いパンツや袖丈の長いトップスが見つかるので助かっています。
かつてはユニクロでさえも、XLサイズでも袖丈が足りなかったというたけべさん。ファストファッションブランドの台頭は、高身長女性にとって福音となっていると言えるでしょう。
靴問題:メンズシューズに頼る日々
洋服以上に深刻なのが、靴の問題です。
レディースの靴は、25.5cmくらいまでが多いですよね。私は高校生から26.5cmあったので、ナイキなどのメンズシューズを履いていました。
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女性らしく見られたいという思いと、サイズの合う靴がない現実との間で葛藤していたたけべさん。大きなサイズの婦人靴を探し求めて、様々な店を巡った経験もあるそうです。シューフィッターの佐藤一郎さん(仮名)は、「足のサイズが大きい女性は、機能性とデザイン性を両立した靴選びに苦労している方が多い」と指摘しています。
高身長コンプレックスからの脱却
たけべさんは、26歳の時にクラウドファンディングでお見合い相手を募集し、恋人を見つけました。現在はフリー素材モデルとしても活躍するなど、高身長を活かした活動をしています。コンプレックスを克服し、自分らしさを受け入れることができたたけべさんの経験は、多くの高身長女性に勇気を与えることでしょう。
高身長という個性を受け入れ、自分らしいファッションを楽しむことは、すべての女性にとって大切なことです。ファッション業界には、より多くの女性が自信を持って輝けるような、多様なニーズに応える商品開発が求められています。