元地下アイドルが語る！闇と光、そして贖い。地下アイドルの世界とは？

地下アイドルの世界。華やかさと同時に、どこかミステリアスな雰囲気をまとい、多くの人々を魅了しています。今回は、元地下アイドルの出窓なもさんへのインタビューを通して、その実態に迫ります。華やかな舞台の裏側にある苦悩、そして彼女が見つけた「贖い」とは一体何だったのでしょうか？

地下アイドルになったきっかけ

出窓さんは、もともとアイドル志望ではありませんでした。キラキラした世界に苦手意識を持っていた彼女が、なぜ地下アイドルになったのでしょうか？

きっかけは、バイトを辞めて塞ぎ込んでいた時期に舞い込んだ、ある提案でした。以前働いていたコンカフェの店長の知り合いからアイドル運営を紹介されたのです。人の提案を断るのが苦手な彼女は、とりあえず話だけ聞くつもりでカフェへ向かいました。しかし、そこで思いがけず面接のような流れになり、なし崩し的にアイドルになることを決意したのです。

alt="出窓なもさんの写真"

地下アイドルの多忙な日々

大学に通いながら地下アイドルとして活動していた出窓さん。月に10日ほどのライブに加え、練習やチェキ撮影など、多忙な日々を送っていました。帰宅後もチェキへの書き込み、自撮り、SNS投稿、ライブ映像の振り返りなど、アイドル活動に費やす時間は膨大でした。ライブ配信を行うアイドルも多い地下アイドル界隈。華やかな舞台の裏では、想像以上の努力が隠されているのです。

「欠けている」部分が「個性」に変わる場所

人見知りで要領が悪かった出窓さんは、学校や家族から否定的な言葉を浴びせられながら育ちました。黒い服を好んで着ていたため、大学では「魔女」とからかわれることも。しかし、地下アイドルの世界では、その個性が受け入れられました。カラフルな衣装が苦手な彼女が黒い服を着ていても、「面白い」「かわいい」と肯定的に評価されたのです。

地下アイドル界隈では、「未完成さ」や「至らなさ」が魅力として捉えられる傾向があります。完璧ではないからこそ、ファンは親近感を抱き、応援したくなるのかもしれません。出窓さんのように、世間一般ではマイナスとされる要素が、個性として輝く場所。それが、地下アイドルの世界の魅力の一つと言えるでしょう。

贖いのシークエンス

否定され続けてきた自分が肯定される経験は、出窓さんにとって大きな転機となりました。「欠けている」と思っていた部分が、個性として認められたことで、自己肯定感を高めることができたのです。彼女は、アイドル活動を「贖いのシークエンス」と表現しています。長年抱えていたコンプレックスから解放され、新たな自分を発見する旅。それが、彼女にとっての地下アイドル活動だったのかもしれません。