50代で年収1000万円超えでも…早期退職後の落とし穴と賢いライフプラン設計

早期退職は、人生の新たなスタートとして魅力的に映るかもしれません。しかし、十分な準備なしに飛び込むと、予期せぬ困難に直面する可能性も。この記事では、50代で早期退職した男性の実例を通して、退職後の落とし穴と賢いライフプラン設計の重要性について解説します。

夢の早期退職も…現実は甘くなかった

食品メーカーで部長として活躍し、年収1000万円を超えていた原田さん(55歳・仮名)。50歳で早期退職を決意しました。長年の激務から解放され、第二の人生への期待に胸を膨らませていましたが、現実はそう甘くはありませんでした。

alt_textalt_text(※写真はイメージです/PIXTA)

厚生労働省の「賃金構造基本調査」(令和5年)によると、部長クラスの平均年収は59万6,000円。原田さんは平均を大きく上回る収入を得ていましたが、それでも退職を決意。家族との時間も増え、趣味の登山や釣りを楽しむ余裕も生まれると考えたのです。

しかし、退職後の生活は想像とは違っていました。

第二の人生、何をする?具体的なプランの欠如

「何か新しいことにチャレンジしたい」。そう思っていた原田さんですが、具体的なプランはありませんでした。起業、飲食店経営、転職など、様々な選択肢が頭をよぎりますが、どれもピンと来ません。

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趣味の登山や釣りを仕事にする気はなく、前職と同様の仕事も退職した意味がないと感じていました。転職サイトを眺めても、若い世代の活躍に圧倒され、自信を失ってしまう始末。

ファイナンシャルプランナーの山田さん(仮名)は、「早期退職を考える際は、退職後の生活設計を綿密に立てることが重要です。収入源の確保、趣味や活動への支出、医療費など、様々な要素を考慮する必要があります」とアドバイスしています。

早期退職を成功させるためのライフプラン設計

早期退職を成功させるためには、以下のポイントを踏まえたライフプラン設計が不可欠です。

収入と支出のバランス

退職金や貯蓄、年金収入などを考慮し、生活費や趣味、医療費など、想定される支出とのバランスを綿密に計算しましょう。

第二の人生の目標設定

仕事以外で情熱を注げる活動や目標を見つけ、充実した日々を送るための計画を立てましょう。ボランティア活動、趣味の追求、地域活動への参加など、様々な選択肢があります。

家族とのコミュニケーション

退職後の生活は、家族にも大きな影響を与えます。配偶者や子供と十分に話し合い、理解と協力を得ることが大切です。

まとめ:早期退職はゴールではなくスタート

早期退職は人生のゴールではなく、新たなスタートです。十分な準備と計画があれば、より充実したセカンドライフを送ることができます。原田さんのように、漠然としたイメージだけで退職してしまうと、後悔することになりかねません。

この記事を参考に、早期退職後の生活についてじっくり考えてみてください。 そして、自分らしい生き方を見つけ、充実した日々を送るためのライフプランを設計しましょう。