―[ひろゆきの兵法~われら氷河期は[人生後半]をどう生きるか?~]―
持ち家vs賃貸は常に論争を引き起こす究極の二択だ。40-50代の就職氷河期世代にとってコストパフォーマンス、人生リスクはどちらがいいのか。ひろゆき氏いわく『「いざとなれば売ればいい」という持ち家の価値観は、もはや幻想でしかない』とのこと。その真意とは? 就職氷河期世代の人生後半戦をどう生き抜くべきかを考える連載で、ひろゆき氏が同テーマについて持論を展開する。
「いざとなれば売ればいい」という持ち家の価値観は、もはや幻想でしかない
せっかく夢のマイホームを購入したが、給料が上がらない一方で金利上昇によって住宅ローンの支払い額は上昇。「このままローン返済を続けられるのか?」と不安になる氷河期世代も出てきています。
不動産は結局、ケースバイケースで考えなくてはいけません。たとえば、路線価が下がり続けてる地域に持ち家があるとします。当然、家そのものの価値も経年劣化で時間とともに下がり続けます。そんな資産価値が目減りしていく家を完済まで持ち続けても、手元に残るのは修繕費のかかる古い家だけ。さらに貯蓄ができない状態なら、老後に出ていく生活費と維持費用を捻出できなければ“詰み”です。
そういう場合は、早めに売却して価値が落ちにくい地域に住み替えるほうが合理的だと思います。というのも、同じ場所に賃貸で住み続けたほうが、結果的に手元に残るお金が多くなることもあるのですね。よく「いざとなったら売ればいい」と言う人がいますが、実際に庶民が買えるようなエリアの不動産は、毎年70万人という人口減少の影響で買い手がつかなくなってきています。都内23区の一部で資産価値が上がり続けている物件ならともかく、地方や郊外だと売りたくても売れないことがある。現時点で価格がついていても、後々売れるかは微妙。つまり、「払えなくなったら売ればいい」は幻想なのですね。
老後に無収入で賃貸は困ると考える人もいます。たしかに無収入の高齢者が賃貸で家を借りるのはハードルが高いのは事実です。それなら、リタイア後に改めて小さくて安い物件を買えばいい。別に職場や子どもの学校も気にする必要もないし、物流が整っている日本ならネット通販でたいていのものは買えるので、地方や郊外でもまったく支障はないわけです。






