将棋の藤井聡太王将（竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖、22）に永瀬拓矢九段（32）が挑戦する「囲碁将棋チャンネル 第74期ALSOK杯王将戦七番勝負」が3月8日、埼玉県深谷市の「旧渋沢邸 中の家」で第5局1日目の対局を行い、手番の藤井王将が50手目を封じて指し掛けとした。あす9日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
シリーズ3連勝の藤井王将が勝負を決めるか、前局で初勝利を挙げた永瀬九段が連勝を手にするか。注目の“深谷対局”は波乱の1日目となった。
永瀬九段の先手で始まった本局は、後手番の藤井王将がプロ入りから初めて2手目で角道を開ける一手を着手。シリーズ開幕前には“2手目定跡外し”を示唆していたものの、長年の研究パートナーでもある永瀬九段を相手に初採用となった。研究量は棋界一ともいわれる永瀬九段もこれには作戦変更を余儀なくされたか、午前中は持ち時間を消費。藤井王将の狙いに慎重に探りを入れていた。
さらに、封じ手の午後6時目前の5時54分に永瀬九段が着手。本局の立ち会人を務める藤井猛九段（53）が定刻となったことを告げたが、藤井王将も少考ののち約5分後に封じる意思を示した。
本格的な戦いはあすの再開後が見込まれており、藤井王将がどのような構想を描いているかに大きな注目が集まっている。本局が決着局となるのか、永瀬九段が巻き返しを図るのか、今後の対局から目が離せない。
持ち時間は各8時間の2日制。
【封じ手時点での残り持ち時間】
▲永瀬拓矢九段 3時間58分（消費4時間2分）
△藤井聡太王将 4時間25分（消費3時間35分）
（ABEMA/将棋チャンネルより）
ABEMA TIMES編集部
