車いす搭乗拒否で再発防止要望 日弁連





車いす搭乗拒否問題で、日弁連から再発防止の要望書が出たことを受け会見する申立人の大久保健一さん(左)=11日、大阪市北区

 脳性まひで電動車いすを使用する兵庫県西宮市の男性(43)が、平成26年に格安航空会社(LCC)のジェットスター・アジア航空から搭乗拒否されたのは人権侵害にあたるとして、日本弁護士連合会(日弁連)が同社に再発防止を要望した。男性は11日、大阪市内で弁護団と記者会見し、「訴えが認められ、うれしい。搭乗拒否は一つの航空会社の問題ではなく、国などとしても防ぐ手立てを考えてもらいたい」と話した。要望書は10月29日付。

 男性は大久保健一さん。26年9月、渡航先のタイ・バンコクから帰国するためバンコク発福岡行きの便に1人で乗ろうとした際、介助する同乗者が必要と判断され、搭乗直前で拒否された。

 大久保さんは同社の往路便では単独搭乗が認められ、トイレ利用なども支障はなかったと主張。搭乗拒否は障害を理由とする不合理な差別にあたるとして、日弁連に人権救済を申し立てた。

 日弁連は要望書で、搭乗拒否は人権侵害に該当すると指摘。ジェットスター・アジア航空に対し、1人で搭乗できるかどうかを判断する際の合理的な判定マニュアルの作成などを求めた。

 海外で起こった問題で、日弁連が人権侵害にあたるとして要望を行うのは初めて。



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