霞が関で噂の「あの2人」とは
春が近づくと、霞が関では口さがない官僚たちの間で「夏の人事」の噂が飛び交うが、財務官僚たちには「今年はあの二人が動くことはない」との確信が広がっている。
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新川浩嗣財務事務次官と宇波弘貴主計局長。1年で交代することも多い役職だが、二人の続投はほぼ確実だという。
「どちらも大変な切れ者で、石破総理の信任も厚い。『年収の壁』の議論や教育無償化など財政に関わる難問が控えるなかで、総理の良き相談相手になっている彼らに交代されては困るという、政権の意向が強く働いている」(自民党中堅議員)
厚生労働行政の予算を取りまとめる主計官を務めた新川氏と、厚労省への出向経験を持つ宇波氏は「省内きっての社会保障通」でもある。今後、年金制度や社会保障制度の改革に取り組む石破政権が手放したくないのもよくわかるが―。
石破総理の心理
「総理にはもう一つ、是が非でも二人に続けてほしい理由がある」と明かすのは財務省の中堅官僚。
「新川さんも宇波さんも、民主党政権時代に『社会保障と税の一体改革』に深く関わったので、立憲民主党代表の野田佳彦さんら旧民主党議員とのパイプが太い。石破政権は少数与党なので、立憲民主との折衝が必須。そんななか、二人が率先して石破・野田の間に入って、対立する課題の妥協点を調整しているんです」
続投が明確となったいま、二人が大胆な行動に出るのでは、との観測も。前出の中堅議員が漏らす。
「両党首との強固な関係を生かして、二人が自民と立民の大連立を画策して動いているとも囁かれています」
2月26日、野党との連立について聞かれた森山𥙿・自民党幹事長は「可能性がないとは言い切れない」と発言。すでに下地は作られている?
「週刊現代」2025年3月15・22日合併号より
【さらに読む】『増税したら偉くなれる…!? 財務省の官僚たちの、知られざる「出世の階段」を完全図解する』
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