年末年始の天気予報:例年と異なる「冬らしくない」傾向に?

2025年から2026年にかけての年末年始は、最大9連休となる方もいると見込まれており、帰省や旅行、イベント、初詣など、外出の機会が増える時期です。しかし、今年の年末年始の天気は、例年とは異なる「冬らしくない」様相を呈する可能性があり、注意が必要です。気象予報士の解説に基づき、最新の天気見通しをお伝えします。

年末年始の気温見通し:広範囲で平年より高く、一部地域で「かなり高い」予想

気象庁の1か月予報によると、年明けにかけて日本の広範囲で気温が平年より高くなる見込みです。特に12月27日から1月2日の期間は、北日本、東日本、西日本の広い範囲で気温が上昇すると予想されています。

ただし、この期間中ずっと暖かいわけではなく、12月27日、28日は一時的に寒気の影響で全国的に気温が低くなる可能性があります。その後は気温が再び上昇し、年末年始としては比較的暖かい日が続くでしょう。特に、北海道、東北、関東甲信地域では12月29日頃から気温が「平年よりかなり高い」と見込まれており、「早期天候情報」が発表されています。計画を立てる際は、この気温の変化に留意することが重要です。

年末年始の天気について解説する気象予報士のイラスト年末年始の天気について解説する気象予報士のイラスト

降雪量と降水量の予想:日本海側は雪少なく、太平洋側は雨量増加の可能性

降雪量に関しては、日本海側を中心に平年並みか少ない予想です。東北日本海側と北陸では、特にこの傾向が顕著になる見込みで、年末年始にスキー旅行を計画している方は、事前にスキー場の積雪状況を確認することをお勧めします。

一方で、太平洋側では降水量が多くなる可能性があります。北日本太平洋側と東日本太平洋側では平年より多く、西日本でも平年並みか多くなるところがあるでしょう。例年、冬の太平洋側は晴れて空気が乾燥する傾向にありますが、今年は降水量が多く、冬らしからぬ天気になることが予想されます。

「冬らしくない天気」の背景:気圧配置の弱まりが影響

このような「冬らしくない天気」となる主な理由は、冬型の気圧配置が長続きしないことにあります。通常、日本の冬は「西に高気圧、東に低気圧」という、いわゆる「西高東低」の冬型の気圧配置が特徴ですが、1月半ばにかけてはアリューシャン低気圧が平年より弱く、シベリア高気圧の張り出しも弱いと予想されています。

このため、日本付近に寒気をもたらす冬型の気圧配置が安定せず、結果として気温が高く、雪の少ない傾向となるのです。

まとめと注意点

今年の年末年始は、全国的に平年より暖かい日が多く、特に東日本や北日本では「かなり高い」気温が予想されます。日本海側では降雪量が少なくなる一方、太平洋側では降水量が増える可能性があります。

しかし、1か月予報で降雪量が平年並みか少ないとされていても、局地的に大雪となる可能性は否定できません。特に移動を予定されている方は、出発前に最新の気象情報を必ず確認し、急な天候の変化に備えるようにしましょう。