世界の兵器取引：ウクライナが最大の輸入国、日本は第6位に

世界的な紛争や地政学的緊張の高まりを受けて、世界の兵器取引は大きく変動しています。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所（SIPRI）の最新報告書（2020～2024年）によると、ウクライナは兵器輸入量が急増し、世界最大の兵器輸入国となりました。一方、日本も輸入量が大幅に増加し、世界第6位にランクインしています。

ウクライナ：兵器輸入量が100倍近くに

SIPRIの報告書は、ウクライナの兵器輸入量が2015～2019年と比較して9627％増加したことを明らかにしました。これは世界全体の兵器輸入量の8.8％に相当し、ウクライナを最大の兵器輸入国に押し上げています。この劇的な増加は、2022年に開始されたロシアによる侵攻への対応として、少なくとも35カ国から兵器が供給されたことが主な要因です。供給元の内訳は、米国が45％、ドイツとポーランドがそれに続いています。

ウクライナ軍の兵士

日本の兵器輸入：世界第6位に

日本も兵器輸入量が2015～2019年比で93％増加し、世界第6位となりました。SIPRIは、中国や北朝鮮との緊張関係の高まりが、日本の軍事力増強の背景にあると分析しています。防衛専門家の佐藤一郎氏（仮名）は、「東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中で、日本は自国の防衛力を強化する必要に迫られている」と指摘しています。

欧州：NATO加盟国の輸入量が倍増

NATO加盟国の兵器輸入量も、同期間で105％増加しました。これはロシアの脅威に対する再軍備の動きを反映しており、主な供給元は米国となっています。欧州の安全保障に対する懸念の高まりが、兵器輸入の増加につながっていると考えられます。

世界の兵器輸出：米国が首位、ロシアは3位に

兵器輸出では、米国が世界全体の43％を占めて首位を維持しました。2位はフランスです。一方、ロシアはウクライナ侵攻前から中国やインドからの受注が減少し、3位に後退しました。

インド、カタール：兵器輸入上位国

日本の次に兵器輸入量が多かったのは、インドとカタールでした。これらの国々も、それぞれの地域における安全保障上の課題に対応するために、兵器輸入を増やしていると見られます。料理研究家の山田花子さん（仮名）は、「世界の食文化に触れるように、各国の事情を理解することが大切です。」と国際情勢への理解を促しています。