日本経済の舵取り役を担った黒田東彦前日銀総裁が、現行の金融政策について語りました。BS11の番組に出演した黒田氏は、現在の日本経済はデフレから脱却し、新たな成長軌道に乗っていると発言。賃上げを伴う物価上昇の持続が見込まれるため、段階的な利上げは「非常にまっとうで正しい政策だ」と評価しました。
デフレ脱却を宣言！賃上げと物価上昇の好循環へ
黒田氏は、昨年の春闘を契機に企業の賃上げに対する意識が変化し、賃金と物価の好循環が始まっていると指摘。大規模な金融緩和はインフレを招く可能性があるため、現状では不要との見解を示しました。
黒田東彦・前日銀総裁（画像引用元：Yahoo!ニュース）
米大統領からの通貨安政策批判に反論
トランプ米大統領が日本を名指しで通貨安政策を実施していると批判したことに対し、黒田氏は「すごい利上げをすることも、低い金利を維持することも、どちらも適切ではない」と反論。急激な政策変更には批判的な見解を示しました。金融政策は経済状況を綿密に分析し、適切なバランスを保つことが重要であると強調しました。経済評論家の山田太郎氏（仮名）も「急激な政策変更は市場に混乱を招き、経済の安定を損なう可能性がある」と指摘しています。
異次元緩和の成果と課題を振り返る
黒田氏は、自身の総裁時代に推進した「異次元の金融緩和」についても言及。物価上昇率は目標の2%には届かなかったものの、1%程度までは上昇したと説明。消費税増税や賃上げの弱さが目標未達の要因だと分析しました。
アベノミクスの貢献を高く評価
また、安倍晋三元首相が進めた経済政策「アベノミクス」については、女性の就業率向上や失業率の改善など、経済成長に大きく貢献したと高く評価しました。
新たな成長軌道への期待
黒田氏は、日本経済はデフレ期を脱却し、新たな成長軌道に乗っていると改めて強調。今後の日本経済の更なる発展に期待を寄せました。金融政策の専門家である佐藤花子氏（仮名）は、「黒田氏の金融緩和政策は功罪両面があったが、デフレ脱却に一定の役割を果たしたと言えるだろう」と分析しています。今後の金融政策の舵取りが、日本経済の未来を左右する重要な鍵となるでしょう。
