韓国戦闘機、訓練中に誤爆 座標入力ミスで抱川市に爆弾投下

韓国空軍のKF-16戦闘機が訓練中に誤って爆弾を集落に投下した事故について、韓国軍は中間調査結果を発表しました。事故の原因は、パイロットが爆弾投下地点の座標を誤ってシステムに入力していたことによるものと判明しました。

事故概要と韓国空軍の謝罪

2024年3月6日、ソウル郊外の抱川市で、アメリカ軍との合同訓練に参加していた韓国空軍のKF-16戦闘機2機が、訓練中に誤って爆弾8発を集落に投下しました。この事故により、30人以上が重軽傷を負うという痛ましい事態となりました。韓国空軍トップのイ・ヨンス参謀総長は、「国民の生命と財産を守らなければならない空軍が、国民の安全に危害を加えた」と謝罪し、国民への深い遺憾の意を表明しました。

韓国空軍のKF-16戦闘機韓国空軍のKF-16戦闘機

座標入力ミスが原因と判明

韓国空軍は事故原因の調査を進め、3月10日に中間調査結果を公表しました。調査によると、2機のパイロットが訓練の前日に爆弾の投下地点をシステムに誤って入力し、その後、再確認を行っていなかったことが事故につながったとされています。本来投下されるべき訓練区域とは異なる座標が入力されていたため、爆弾は誤って抱川市の集落に投下されてしまったのです。

システムの改善と再発防止策

今回の事故は、ヒューマンエラーに加え、システム上の問題点も浮き彫りにしました。座標入力ミスを未然に防ぐためのシステムの改善、そしてパイロットへの再教育など、再発防止策の徹底が急務となっています。韓国空軍は、今回の事故を深刻に受け止め、徹底的な原因究明と再発防止に全力を挙げるとしています。防衛専門家であるキム・ドンウォン氏(仮名)は、「今回の事故は、訓練における安全管理体制の甘さを露呈したと言えるでしょう。再発防止のためには、システムの改善だけでなく、パイロットの訓練内容の見直しも必要です。」と指摘しています。

今後の調査と対応

韓国空軍は、引き続き詳細な調査を進め、最終的な調査結果を公表する予定です。また、被害者への補償についても迅速に対応していく方針を示しています。今回の事故は、韓国空軍の信頼を大きく損なうものであり、今後の対応が注目されます。国民の安全を守るという軍としての責任を改めて認識し、信頼回復に向けて真摯に取り組む必要があるでしょう。