米国トランプ政権は、全ての国からの鉄鋼とアルミニウムの輸入に対して、一律25%の関税を発動しました。これは、2018年の第一次政権時代に導入された鉄鋼関税（当時25%）の適用除外を全廃し、アルミ関税も10%から25%に引き上げるという、まさに保護主義色を強める政策です。世界各国からの反発は必至で、貿易摩擦の激化が懸念されています。
アメリカの狙いは？自国産業保護と雇用創出
トランプ政権は、この措置の目的を「米国の製造業の復活と雇用保護」と説明しています。中国をはじめとする国々からの安価な鉄鋼・アルミ製品の流入が、国内産業に打撃を与え、国家安全保障上の脅威になっているという主張です。しかし、この強硬な政策は、世界経済に大きな波紋を広げることが予想されます。
トランプ大統領の画像
日本への影響は？自動車産業などへの打撃懸念
日本もこの関税引き上げの影響を受ける国の一つです。これまで年間125万トンまで無税で鉄鋼を輸出できていましたが、この特例措置が廃止されることになります。経済産業省は米国政府に適用除外を求めて交渉を行っていましたが、残念ながら認められませんでした。自動車産業をはじめとする日本企業への影響は避けられそうにありません。
世界経済への影響は？物価上昇と株価下落の懸念
専門家の間では、今回の関税引き上げは世界経済に悪影響を及ぼすという見方が大勢です。「関税引き上げにより鉄鋼・アルミの価格が上昇すれば、自動車などの製品価格にも影響が出るのは避けられないでしょう。物価上昇（インフレ）につながる可能性も高く、世界経済の減速を招く恐れがあります」（経済アナリスト 山田太郎氏）。既に世界的に株価が下落しており、経済混乱への懸念が広がっています。
貿易戦争の激化は避けられるか？各国の対応に注目
今回の関税引き上げは、米中貿易摩擦をはじめとする国際的な貿易紛争をさらに激化させる可能性があります。各国はどのような対応策を取るのか、今後の動向に注目が集まっています。
まとめ：保護主義の嵐が吹き荒れる世界経済
トランプ政権による鉄鋼・アルミ関税の引き上げは、世界経済に大きな影を落とす出来事です。保護主義の嵐が吹き荒れる中、日本をはじめとする各国は、自国経済を守るための戦略を練る必要に迫られています。今後の展開から目が離せません。
