日本の食卓に欠かせないコメ。近年の価格高騰は、家計を圧迫する大きな要因となっています。政府は備蓄米の放出を決定しましたが、果たしてこれで価格は下がるのでしょうか？本記事では、コメ不足の真相、そして価格高騰の真の原因を探ります。
消えたコメの謎
2023年、新米の収穫量は前年比で18万トン増加しました。しかし、JA等が入手したコメの量は、前年同月比で23万トン不足していることが判明。農林水産省はこの「消えたコメ」23万トンを、投機目的の転売ヤーによる買い占めが原因と断定し、備蓄米15万トンの放出を決定しました。
本当の不足量は？
しかし、単純計算で考えると、18万トン増加したにも関わらず23万トン不足しているということは、実際の不足量は41万トンにも上ります。この数字は、農水省が発表した「1月末のコメ民間在庫量」が前年同月比で44万トン減少していることからも裏付けられます。
幻の転売ヤー？専門家の見解
この状況を受け、専門家からは「転売ヤーは農水省が作り上げた幻の存在ではないか」という声が上がっています。
多様化するコメの流通経路
現在の米農家はJA以外にも販路を持っており、コメ高騰の影響で外食産業も独自にコメを確保する動きを見せています。農水省が公式に発表しているコメ消費量は796万6000トンですが、「消えたコメ」はそのうちの2.8%に過ぎません。また、インターネットを通じたコメ農家の直販も増加しており、農水省が把握できていない流通経路が増えている可能性も指摘されています。例えば、フードアナリストの山田太郎氏（仮名）は、「農水省のデータは流通経路の多様化を反映しきれていない可能性がある」と指摘しています。(※山田太郎氏は架空の人物です)
alt
コメ価格高騰の真の原因は？
では、コメ価格高騰の真の原因はどこにあるのでしょうか？農水省の分析とは異なる視点も存在します。
需要と供給のバランス
一部の専門家は、需要と供給のバランスの崩れが価格高騰の主要因だと考えています。近年、健康志向の高まりから、グルテンフリーの食事が注目されています。コメはグルテンフリー食材の代表格であり、この需要増加が供給を上回っている可能性があります。
今後のコメ価格の行方
備蓄米の放出は一時的な効果をもたらすかもしれませんが、根本的な解決策にはならない可能性があります。コメの安定供給と価格安定のためには、生産者への支援、流通経路の透明化、そして需要と供給のバランス調整といった多角的な対策が必要となるでしょう。
まとめ
コメ価格高騰の背景には、農水省の分析とは異なる複雑な要因が絡み合っている可能性があります。「消えたコメ」の謎、そして転売ヤーの存在の真偽など、さらなる調査が必要です。今後のコメ価格の動向に注目が集まります。
