【ニューヨーク=上塚真由】大統領選の不正疑惑を受けて10日に辞任表明した南米ボリビアの左派、モラレス大統領(60)がメキシコに亡命を申請し、メキシコ政府は11日に受け入れることを明らかにした。米主要メディアやメキシコのメディアが報じた。
メキシコのエブラルド外相は11日、モラレス氏から電話で申請を受けたとし、「人道上の理由と、ボリビアが直面している緊急事態を踏まえて受け入れる」と語った。メキシコのロペスオブラドール政権は同じ左派で、亡命を受け入れる準備があると提案していた。
ボリビアでは10月20日の大統領選でモラレス氏が4選を果たしたが、野党候補は開票結果が不正に操作されたと主張し、抗議デモを展開した。選挙結果の監査を実施した米州機構(OAS)も選挙を無効にするよう勧告。これを受け、モラレス氏は選挙のやり直しを表明して収束を図ったが、後ろ盾だった警察や軍も退陣を要求し、今月10日に辞任する考えを表明した。