“女性刺殺” 容疑者は配信に熱中か…「多いときは月10万円の投げ銭」「消費者金融で借金」などと供述


【動画で見る】動画配信中の女性刺殺か…逮捕の男「月に10万円投げ銭」「配信で着衣わかり探した」

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東京・新宿区の路上で、動画配信をしていた佐藤愛里さん(22)を殺害した疑いがもたれている高野健一容疑者(42)。佐藤さんが配信する動画の視聴者でした。高野容疑者の事件直前の行動が、明らかになってきました。

11日、山手線を一周するという動画を生配信していた佐藤さん。高野容疑者はその配信を見ながら、自宅がある栃木県から上京してきていましたが、新たな供述では、佐藤さんが高田馬場駅に着いたという配信を見て、高田馬場駅に向かったと説明。

事件が起きた場所は、高田馬場駅から直線で約300メートルの地点でした。

高野容疑者
「配信で(佐藤さんの)着衣が分かったのでそれでさがした」

当時、佐藤さんの生配信を見ていたという人は…。

佐藤さんのファン 事件当日の配信視聴
「(高田馬場駅から)歩き始めて、ものの数分。殴られたような、叩(たた)かれたような音がして」

──襲った男の顔も映っていた?

佐藤さんのファン 事件当日の配信視聴
「映っていました。無表情で淡々としていた」

警視庁の調べに対し、高野容疑者が犯行の動機としてあげているのが、“金銭トラブル”。

2023年には佐藤さんに対し民事裁判を起こしていて、訴状によると、約254万円を佐藤さんに貸していたものの、返済されず、連絡が取れなくなっていたということです。

警視庁によると、タブレット端末やパソコンのほか、手紙類が5通、振り込み明細書十数枚を押収したということです。手紙には民事訴訟関係の内容が記されていて、高野容疑者の代理人から、高野容疑者に宛てて書かれたものだといいます。

佐藤さんに貸す金を用意するため、高野容疑者は「消費者金融で100万円ほど借りて佐藤さんに貸した」と、借金をしていたと話しているということです。

生活の様子について、アパートの管理者は…。

──賃料の支払いが滞ったりは?

高野容疑者が住むアパート管理会社 社長
「そのようなことはなかった」

──トラブルは?

高野容疑者が住むアパート管理会社 社長
「特になくて、静かに過ごしていた認識」

また、高野容疑者は佐藤さんに金を貸すようになる以前のことについても口にしていて、「多いときは(佐藤さんに)月に10万円の投げ銭をしていた」と、話しているということです。

視聴者が有料のアイテムを購入し送ることで、配信者の収入になる“投げ銭”。月に10万円も使うことがあるほど、佐藤さんの動画配信に熱中していたとみられます。

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“高額な投げ銭”を行う心理状況について、専門家は…。

ネット上のトラブルや事件に詳しい 成蹊大学 高橋暁子客員教授
「配信者に認めてほしいという気持ちがとても強いと思います。高額な投げ銭をすると、リクエストを聞いてくれたり、自分が特別化をされていく。それによって喜びを感じて、もっと認めてほしいとか、自分が一番の推しのファンになりたい、一番の支援者になりたいという心理。どんどん支援をし続けてしまう」

トラブルに発展するケースもあるといいます。

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警視庁は高野容疑者が一方的に恨みを募らせ、犯行に及んだ可能性もあるとみて捜査を進めています。

(3月13日放送『news zero』より)



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