韓国でのワーキングホリデー(ワーホリ)が、K-POP人気や高収入への期待を背景に、過去最多を更新しているという明るいニュースが飛び込んできました。しかし、華やかな舞台の裏には、生活費の高騰や就労制限など、夢を追う若者たちが直面する現実も存在します。この記事では、韓国ワーホリのリアルな現状と、渡韓前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。
憧れの韓国生活、その魅力と現実
韓国ワーホリの魅力といえば、K-POPアイドルのような華やかな世界への憧れや、日本よりも高い賃金。ソウルで芸能界デビューを目指す新海まきさんも、韓国の芸能界の高いギャラに惹かれ、ワーホリを利用して挑戦を続けています。日本のバラエティ番組とは異なる表現方法を学ぶなど、日々努力を重ねているようです。
alt
ソウルでワーホリ生活を送る新海まきさん
しかし、現実は甘くありません。物価は日本よりも高く、食材は1.5倍ほど。コンビニで手軽に買える海苔巻きでさえ、1本約320円。食費を抑えるために自炊を心がけても、高くつくことが多いようです。
alt
物価高騰の影響を受ける韓国のコンビニ商品
ワーホリビザ取得者急増!その背景にある光と影
JNNの取材によると、2022年の韓国ワーホリビザの発給件数は1657件と過去最多を更新、この10年でおよそ3倍に増加しています。K-POPブームや韓国ドラマの人気の高まりが、この増加を後押ししていることは間違いありません。
しかし、ワーホリビザには就労時間の制限があり、週25時間までしか働くことができません。この制限が、ワーホリ生活を送る若者たちの経済的な負担を増大させている大きな要因となっています。
厳しい就労制限と生活費、経験者の声
ワーホリで韓国に滞在する竹内さんは、就労制限のため収入が限られ、貯金なしでの生活は非常に厳しいと語っています。3畳半のシェアハウスの家賃が月約5万円、食費もバイトの賄いなどを活用しても5万円近くかかるため、どんなに頑張っても月10万円(約100万ウォン)程度しか稼げないのが現状です。
alt
ワーホリで韓国に滞在する竹内さん
まもなく帰国する吉村友希さんは、韓国語の勉強不足を悔やんでいます。バイト先でのコミュニケーションに苦労し、従業員同士の意思疎通が取れている中で、自分だけが取り残されていると感じることが多かったそうです。
韓国ワーホリを成功させるためのアドバイス
韓国ワーホリを成功させるためには、事前の準備が不可欠です。韓国語能力の向上は、生活面だけでなく、仕事探しや人間関係の構築にも大きく影響します。出発前にしっかりと韓国語を勉強しておくことをおすすめします。
また、生活費の高騰を考慮し、十分な貯金を用意しておくことも重要です。フードバンクやシェアハウスなどを活用して生活費を抑える工夫も必要でしょう。
さらに、ワーホリビザの期限は1年で、その後の就職は日本よりはるかに難しいと言われています。「韓国料理研究家 パク・ミンジョン氏」によると、ワーホリ後のビザ取得は非常に困難であり、事前に韓国での就職活動に関する情報収集や準備が必要とのことです。
alt
韓国での生活費は想像以上に高くつくことも
夢を叶えるための第一歩
韓国ワーホリは、異文化体験や語学力向上、そして夢の実現への大きなチャンスです。しかし、憧れだけで飛び込むのではなく、現実的な課題をしっかりと理解し、事前の準備を怠らないことが大切です。この記事が、韓国ワーホリを目指す皆さんの参考になれば幸いです。