近頃、ガソリン価格の高騰が家計を圧迫していますよね。少しでも燃費の良い車を選ぼうと考える方も多いのではないでしょうか。今回は、燃費とは全く無縁ともいえる存在、航空自衛隊の主力戦闘機F-15J「イーグル」の驚くべき燃料消費量について深掘りしてみましょう。
F-15J「イーグル」の驚異的なパワーと引き換えの高燃費
半世紀以上前に初飛行したにも関わらず、今なお世界トップクラスの空戦能力を誇るF-15J。その性能の要は、2基の強力なF100ターボファンエンジンです。このエンジンは、アフターバーナー未使用時でも1基あたり約6.8トン、アフターバーナー使用時にはなんと約10.8トンもの推力を生み出します。この圧倒的なパワーにより、マッハ2.5という驚異的な速度で飛行できるのです。
alt
しかし、そのパワーには代償が伴います。F-15Jの燃費は、想像を絶するほど悪いのです。公開データに基づくと、アフターバーナー使用時には、なんと毎秒15.5リットルもの燃料を消費します。
燃料費は1秒間に1860円!?
F-15Jが使用する燃料は「JP-8」と呼ばれる航空燃料で、これは一般的なジェット旅客機と同じ、灯油とほぼ同じ成分です。灯油の価格を1リットルあたり120円と仮定すると、F-15Jはアフターバーナー全開で1秒間に1860円もの燃料費を消費している計算になります。1分間では11万1600円、まさに万札を燃やして飛んでいるようなものです。
燃費の悪さは戦闘機にとって致命的欠陥?
一見、燃費の悪さは戦闘機にとって大きな欠陥のように思えます。しかし、航空自衛隊の元パイロットである田中一郎氏(仮名)は、「戦闘機にとって、燃費の悪さは必ずしも弱点ではありません。限られた時間の中で最高のパフォーマンスを発揮するために、燃料消費量は二の次なのです。」と語っています。
圧倒的なパワーとスピードの代償
F-15Jの驚異的なスピードとパワーは、計り知れない燃料消費と引き換えに得られています。日常生活で燃費を気にする私たちにとって、戦闘機の燃料消費量はまさに桁違い。しかし、国防という重大な使命を担う戦闘機にとって、燃費よりも優先すべきことがあるということを改めて考えさせられます。
戦闘機の燃料消費についてもっと知りたい!
戦闘機の燃料消費に興味を持った方は、航空専門誌や防衛白書などでより詳しい情報を探してみてください。きっと新たな発見があるはずです。