【ジャカルタ=作田総輝、北京=吉永亜希子】フィリピン沿岸警備隊は11日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近で、漁船に燃料補給などを行っていた比当局の船に対し、放水を行うなどの妨害行為をした中国の船2隻が衝突したと発表した。
発表によると、放水から逃れた比当局の船を追跡していた中国海警局と中国海軍の船が衝突。海警局の船は大きく損傷し、航行不能になったとみられる。
スカボロー礁は中国が実効支配しているが、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にある。中国海警局の報道官は11日の声明で「現場での操船は合法的なものだった」と主張したが、衝突には言及しなかった。