東大卒米農家が語る、儲かる農業の秘訣とは?―SNS活用でブランド化を目指せ!

農業は食料安全保障の基盤でありながら、収入の低さが課題となっています。この記事では、東大卒の若手米農家、米利休さんの取り組みを通して、儲かる農業を実現するための秘訣を探ります。SNSを駆使したブランド戦略、規模拡大の壁、そして農業をビジネスとして捉えることの重要性など、現代農業のリアルな現状と未来への展望に迫ります。

農業収入だけでは生活は難しい?―東大卒農家の挑戦

東大卒の米農家、米利休さん東大卒の米農家、米利休さん

26歳の米利休さんは、東京大学を卒業後、祖父から田んぼを受け継ぎ、米農家として新たな道を歩み始めました。しかし、農業収入だけでは生活が厳しいという現実を突きつけられます。「めちゃくちゃ節約すれば成り立つが、農業収入だけだとなかなかキツい」と語る米利休さん。農業を取り巻く厳しい現状をどのように打破しようとしているのでしょうか。

高騰するコスト、変わらない米価―利益を上げるには?

農業機械のコスト高騰が農業経営を圧迫農業機械のコスト高騰が農業経営を圧迫

コメ農家の収入が低い大きな要因の一つは、高騰する機械代です。トラクターやコンバインといった大型農機具の価格は、ここ10年で1.5倍から2倍に跳ね上がっているにもかかわらず、米価はほぼ横ばい。この状況下で利益を上げるためには、どうすれば良いのでしょうか?米利休さんは、売り上げ向上のための販路開拓、そしてコスト削減のための規模拡大の重要性を指摘します。

規模拡大の壁―地域コミュニティと信頼関係

規模拡大は、生産量増加による売り上げ向上と、大型農機具の費用対効果向上につながる有効な手段です。しかし、農地の取得は容易ではありません。農村部では、地域コミュニティ内での信頼関係が重視され、新規参入者や外部からの投資には厳しい目が向けられる傾向があります。高値で農地を購入しようとしても、地域住民から信頼されている人に優先的に譲られるケースも少なくありません。

SNS活用で販路拡大、ブランド化へ―農業をビジネスとして捉える

米利休さんは、この規模拡大の壁を乗り越えるために、SNSを積極的に活用しています。SNSは、低コストで認知度を高め、販路を拡大するための強力なツールです。消費者と直接つながることで、生産者の顔が見える安心感や、こだわりの栽培方法などを伝えることができます。これにより、米のブランド化を図り、単価アップにつなげているのです。

農業経営コンサルタントの山田一郎氏(仮名)も、「現代農業において、SNSマーケティングは不可欠です。消費者のニーズを的確に捉え、効果的な情報発信を行うことで、付加価値の高い農産物を販売することが可能になります」と述べています。

儲かる農業を実現するために―未来への展望

米利休さんは、「農業を『農業ビジネス』として捉えてやっていくことが非常に重要」だと強調します。売り上げ向上、コスト削減、そして消費者への効果的な情報発信。これらを戦略的に行うことで、農業でしっかりと稼ぐことが可能になるのです。農業の未来は、生産者自身がビジネスパーソンとしての意識を持ち、新たな時代に対応していくことで、より明るいものとなるでしょう。