ライブ会場での痴漢被害訴えに興行会社が反論、波紋広がる

ライブ会場で痴漢被害にあったと訴える女性と、興行会社の主張が食い違い、波紋が広がっています。人気バンド「礼賛」の大阪公演で発生したこの一件、SNSでの告発をきっかけに、運営側の対応の是非が問われています。

女性の訴えとバンド側の対応

3月16日、大阪のなんばHatchで行われた「礼賛」のライブ中、ある女性が痴漢被害にあったとX(旧Twitter)で訴えました。彼女は夫と共にライブに参加していた際、近くの男性客から複数回胸を触られたと主張。夫と相談の上、礼賛側のスタッフに助けを求め、客席の外へ出たとのことです。

この告発を受け、バンド「礼賛」は3月18日に声明を発表。事態把握に努めると共に、緊急時のオペレーション体制の見直し、会場内でのトラブル防止対策について関係機関と協議を進めていると説明。また、痴漢行為または痴漢を疑われる行為を目撃した場合は、主催者を介して警察機関に通報するよう呼びかけました。

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興行会社の反論と批判の声

しかし、事態は思わぬ方向へ。3月19日、興行会社「キョードー大阪」が「キョードー関西」と連名で声明を発表。女性のX投稿を引用しつつ、その内容を全面的に否定したのです。

声明では、女性が主張する「警察を呼んでも意味がない」といった発言や、男性客との直接対面、男性客からの暴言などは事実無根であると反論。セキュリティスタッフの対応についても、適切な手順を踏んでいたと主張しました。

この興行会社の対応に対し、SNS上では批判の声が殺到。「被害者の声を軽視している」「二次被害にあたる」といった意見が多く寄せられ、炎上状態となっています。 音楽業界に詳しい評論家の山田一郎氏(仮名)は「興行会社が被害者の訴えを真っ向から否定するのは異例。事実関係の徹底的な調査が必要だ」と指摘しています。

問題点と今後の展望

今回の件で問題視されているのは、興行会社の対応のまずさだけではありません。ライブ会場におけるセキュリティ体制の不備、痴漢被害への意識の低さなども改めて浮き彫りになりました。

より安全なライブ環境を実現するためには、興行会社だけでなく、アーティスト側、そして観客一人ひとりが意識を高めていく必要があるでしょう。今後、関係各所がどのような対策を講じるのか、注目が集まります。

まとめ:ライブ会場の安全確保に向けて

痴漢被害を訴える女性と興行会社の主張が食い違い、波紋が広がっている今回の騒動。 ライブを楽しむすべての人にとって、安全な環境が確保されることが何よりも重要です。関係者には、事実関係の迅速な解明と再発防止策の徹底が求められます。