秋田書店が本社ビルの建て替えに伴い、解体工事中の仮囲いに人気漫画『刃牙』シリーズの「史上最強の親子喧嘩」をモチーフにした斬新な演出を施し、話題となっています。範馬刃牙と範馬勇次郎の激闘でビルが倒壊したというユニークな設定で、近隣住民への配慮とエンターテイメント性を両立した粋な計らいが注目を集めています。
老朽化による建て替えで新社屋へ
1973年に竣工し、50年以上にわたり数々の名作漫画を生み出してきた秋田書店本社ビル(東京都千代田区飯田橋)。老朽化に伴い、今年1月6日より本社機能を仮社屋(東京・文京区)に移転し、建て替え工事が開始されました。新社屋は2027年9月竣工予定です。
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「史上最強の親子喧嘩」が仮囲いを彩る
解体工事中の仮囲いには、「史上最強の親子喧嘩」をテーマにしたグラフィックが掲示されています。原作では、刃牙と勇次郎の激闘は「街が揺れるほどの衝撃」と描写されており、この演出では、その衝撃で本社ビルが倒壊したという設定になっています。さらに、刃牙が土下座して近隣住民に謝罪する姿も描かれており、工事による影響への配慮とユーモアが感じられます。
近隣住民への粋な計らい
この演出は、殺風景な工事現場を少しでも楽しい場所にしようと、近隣住民へのエンターテイメントとして企画されたものです。秋田書店は、「史上最強の親子喧嘩により本社屋は倒壊いたしました」とユーモラスに伝えています。
担当編集者と社長の熱い想い
『刃牙』シリーズ初代担当であり、常務取締役の沢考史氏は、「新しいマンガ!新しい世界!!新しい時代!!!創り出すエネルギーが、刃牙と勇次郎の『地上最大の親子喧嘩』には噴出しています。その勢いで、まずは弊社旧社屋を大解体・超粉砕!秋田書店も新しい時代に生まれ変わります」と、作品への熱い想いを語っています。
また、代表取締役社長の山口徳二氏も、「近隣の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、この塀の向こうで範馬家の最強親子喧嘩が繰り広げられていたと想像してみてください。殺風景な工事現場も少しは楽しめる場所になるのでは」とコメントしています。
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『刃牙』シリーズとは?
1991年から『週刊少年チャンピオン』で連載が始まった『刃牙』シリーズは、地上最強の生物・範馬勇次郎を父に持つ高校生・範馬刃牙が主人公の格闘漫画です。東京ドーム地下の闘技場を舞台に、刃牙の成長や強敵との死闘が描かれています。シリーズ累計発行部数は1億部を超える大人気作品です。
この斬新な仮囲い演出は、漫画ファンのみならず、多くの人の心を掴んでいます。秋田書店の新社屋完成と、今後の『刃牙』シリーズの展開にも期待が高まります。