光州市西区に建設中の大型マンション「WEPARK馬勒公園」が、思わぬ壁にぶつかっています。2026年1月の入居を予定している約900世帯のマンションですが、その進入路の一部が軍事施設保護区域に指定されていることが発覚し、使用承認が下りない可能性が出てきたのです。果たして、入居予定者の夢のマイホームは無事手に入るのでしょうか? この問題の背景、そして今後の展望について詳しく見ていきましょう。
軍事施設保護区域内の道路建設:違法と指摘される「馬勒道路」とは?
WEPARK馬勒公園マンションとU大会道路をつなぐ進入路「馬勒道路」の建設状況。
問題となっているのは、「WEPARK馬勒公園」と「U大会道路」を結ぶ「馬勒道路」です。民間資金で建設され、完成後に光州市に寄付される予定のこの道路。全長513メートルのうち、230メートルが軍事施設保護区域に該当しています。韓国監査院は、この道路建設について国防省の事前承認を得ていないことを指摘し、「違法道路」と断定。光州市に適法な推進方法を講じるよう通知しました。
光州市と空軍の対立:工事継続の背景と問題点
空軍は光州市に対し、工事の中止と既存工事の撤去を要求しています。しかし、光州市は工事中断による民間事業者への多額の補償金負担を理由に工事を継続。 この膠着状態が、マンション入居予定者の不安を増大させています。
都市計画の専門家である山田教授(仮名)は、「行政と軍の対立は、市民生活に大きな影響を与える。早期の解決策を見出すことが重要だ」と指摘しています。
住民の不安と財産権問題:50年間の制限と今後の展望
馬勒道路周辺は、1975年に設置された空軍の弾薬庫の影響で、長年にわたり軍事施設保護区域に指定されてきました。地域住民は50年もの間、財産権行使を制限されてきたのです。 マンション建設を機に、この問題が再び表面化しました。
馬勒道路開通の可否:入居予定者の運命は?
馬勒道路が開通できない場合、マンションの使用承認が下りない可能性が高く、入居予定者との間で訴訟問題に発展する恐れも。一方、道路開通を望む住民と、軍事施設の安全性を重視する軍との対立も激化しています。
馬勒道路周辺の地図。軍事施設保護区域とマンションの位置関係が示されている。
金湖洞軍事保護区域縮小推進委員会のイ・ビョングァン委員長は、「50年間も財産権が制限されてきた。軍事施設保護区域の早期解除もしくは縮小が必要だ」と訴えています。
この問題は、地域住民の生活、都市開発、そして国防という重要な要素が複雑に絡み合った難しい問題です。今後の動向に注目が集まっています。