アメリカ、トランプ政権下で起きた信じられない機密情報漏洩事件。なんと、軍の攻撃計画がやり取りされていたメッセージアプリ「シグナル」のグループチャットに、記者のジェフリー・ゴールドバーグ氏が誤って追加されていたことが発覚しました。国防長官や副大統領を含む政権幹部が参加するグループチャットの内容が、思わぬ形で明るみに出たこの事件は、世界中に衝撃を与えています。一体何が起きたのか、詳しく見ていきましょう。
誤送信された「戦争計画」：その全貌
alt(手前から)マイク・ウォルツ大統領補佐官、ヘグセス国防長官、ヴァンス副大統領（2025年3月13日）
アトランティック誌の編集長であるゴールドバーグ氏は、国家安全保障担当のウォルツ大統領補佐官によって誤ってグループチャットに追加されたと証言しています。このチャットには、ヘグセス国防長官、ヴァンス副大統領、ギャバード国家情報長官、ルビオ国務長官など、国家安全保障に関わる20人近い高官が参加していました。当初、ゴールドバーグ氏は巧妙な詐欺か偽情報ではないかと疑ったそうですが、チャットでやり取りされていたイエメンのフーシ派への攻撃計画が実際に実行されたことで、その信憑性を認識したとのことです。
チャットの内容と波紋
公開されたチャットの内容には、イエメン・フーシ派への具体的な攻撃計画や、国家安全保障に関する極秘情報が含まれていました。ゴールドバーグ氏は、チャットに追加されてから4日後の3月15日、ヘグセス国防長官が2時間後に実行予定のイエメンへの攻撃について送信し、その攻撃が計画通りに行われたことでグループが本物だと認識。この時点でグループから抜けたという。 ゴールドバーグ氏はその後、チャットの信憑性について政府高官に問い合わせ、国家安全保障会議（NSC）広報のブライアン・ヒューズ氏から、本物だと説明を受けた。
この事件は、政府高官がシグナルのような第三者機関のメッセージアプリを使って機密事項をやり取りしていたという事実を浮き彫りにしました。これは国の安全保障に重大な脅威となりかねない行為です。セキュリティ専門家の佐藤一郎氏（仮名）は、「政府関係者が機密情報を扱う際には、より高度なセキュリティ対策を講じる必要がある」と指摘しています。
シグナル使用禁止令：事件の背景と影響
実は、アトランティック誌がこの問題を報じる1週間前には、国防総省全体にシグナルの使用を禁じる通達が出されていました。この通達には、「シグナルの脆弱性が確認された」「ロシアのハッキンググループがシグナルを利用して重要人物をスパイしようとしている」といった警告が含まれていたといいます。
セキュリティの重要性
今回の事件は、情報セキュリティの重要性を改めて認識させるものとなりました。機密情報の取り扱いには、細心の注意と適切なセキュリティ対策が不可欠です。政府機関だけでなく、企業や個人も、情報漏洩のリスクを常に意識し、適切な対策を講じる必要があります。
この事件は、デジタル時代における情報セキュリティの脆弱性を浮き彫りにしました。今後、同様の事件を防ぐためには、政府機関、企業、そして個人がそれぞれの立場でセキュリティ意識を高め、適切な対策を講じていくことが重要です。
