アニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、殺人などの容疑で逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)の病状が回復し、14日午前、入院治療中の大阪府内の病院から京都市内の病院に転院した。捜査関係者によると、青葉容疑者は勾留に耐えられる状態ではなく、逮捕にはまだ時間がかかるとしている。
京都府警などによると、青葉容疑者は全身にやけどを負い、京都市内の病院に搬送されたが、高度な治療が必要として7月20日にヘリコプターで大阪府内の病院に移送されていた。複数回の皮膚移植手術を重ね、現在は車いすに座れる程度にまで回復し、リハビリも始まっている。高度医療が終了したため、元の病院に戻り、さらに治療を続けることになったという。
この日は午前9時ごろに大阪府内の病院から青葉容疑者を乗せたドクターカーが出発し、約1時間半後に転院先の病院に到着。青葉容疑者はストレッチャーで病棟内に搬送された。
京都府警は今月8日、青葉容疑者から約1時間任意で事情を聴取。青葉容疑者は容疑を大筋で認め、「どうせ死刑になる」などと話していたことが捜査関係者への取材で分かっている。
事件は7月18日午前10時半ごろ発生。青葉容疑者はスタジオに侵入してガソリンをまいて火を付け、京アニの社員を殺害した疑いが持たれている。事件では社員36人が死亡し、33人が重軽傷を負った。