2025年度大学入試も終わり、今年も多くの受験生が希望の大学への切符を手にしました。大学入試の世界では「隔年現象」という言葉があるように、合格者数は年によって変動するもの。そんな中、2年以上連続で東京大学合格者数を伸ばしている高校が存在します。一体どのような取り組みが行われているのでしょうか?この記事では、躍進を続ける高校の背景に迫ります。
東京大学合格者数増加の波に乗る高校
大学入試において、東京大学は多くの受験生にとって憧れの的。合格者数を伸ばし続ける高校は、一体どのような指導を行っているのでしょうか?
筑波大学附属駒場高校:揺るぎない実績
alt筑波大学附属駒場高校は、長年にわたり東大合格者数上位の常連校。2009年から2019年の間、10年間で10回も100人以上の合格者を輩出しています。2020年代に入ってからは2桁台が続いていましたが、今年は6年ぶりに100人を超える117人が合格。卒業生数156人のうち、現役合格者は92人と、東大への現役進学率は非常に高い数値を誇ります。特に、医学部医学科への進学を目指す理科3類への合格者が15人という点も注目すべき点です。「高度な教育カリキュラムと生徒の学習意欲の高さが、この実績に繋がっている」と教育評論家の山田一郎氏は分析しています。
都立日比谷高校:復活の狼煙を上げる
日比谷高校は、かつて東大合格者数でトップを誇っていましたが、都立高校入試の学校群制度導入の影響を受け、低迷期を経験しました。しかし近年、進学指導重点校としての取り組みやスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校としての研究活動などを通して、着実に力をつけてきています。今年は前年比21人増の81人が合格。約60年ぶりの復活の兆しを見せています。「生徒一人ひとりの学力向上に合わせた丁寧な指導と、多様な進路選択へのサポートが功を奏している」と、進路指導カウンセラーの佐藤花子氏は語ります。
今後の大学入試と高校教育の展望
2025年度大学入試では「情報」が導入されるなど、入試改革も進んでいます。変化の激しい時代において、高校教育も柔軟に対応していく必要があります。今回紹介した高校のように、生徒の才能を最大限に引き出し、未来を担う人材を育成していくことが、今後の高校教育の鍵となるでしょう。
これらの高校の取り組みは、他の高校にとっても参考になる点が多いはずです。今後の大学入試、そして高校教育の在り方が問われる中で、各高校の更なる進化に期待が寄せられています。