JA職員の巧みな話術に騙されるな!老後資金を守るためのライフロードの落とし穴

JA(農業協同組合)は、組合員である農家の生活を支える組織であるはずですが、近年、共済(保険)や信用(銀行)事業における不正販売が問題となっています。今回は、特に高齢者の老後資金を脅かす可能性のある年金共済「ライフロード」の販売実態について、元日本農業新聞記者の徹底取材に基づき、分かりやすく解説します。

ライフロードとは?その仕組みと問題点

ライフロードは、公的年金だけでは足りない老後の生活資金を補うための個人向け年金共済です。加入年齢は18歳から85歳、受給開始年齢は60歳から90歳まで設定可能で、支払期間も5年、10年、15年から選べます。加入すれば税金の控除も受けられるというメリットがあります。

しかし、JAとぴあ浜松では、職員が顧客に受給開始年齢を90歳に設定するよう勧誘するケースが横行しているという告発があります。平均寿命を超える年齢での受給開始設定は、常識的に考えても不自然です。なぜこのような提案がなされるのでしょうか?

巧みな話術で顧客を誘導

JA職員は、「とりあえず90歳にしておいてください。もし途中でお金に困ったら、その時点で解約して、早く受給できるようにしましょう」という話術で顧客を誘導しているといいます。顧客の多くはJAを信頼しているため、この提案を鵜呑みにしてしまうのです。

ライフロードのパンフレットを手に取る高齢者ライフロードのパンフレットを手に取る高齢者

しかし、現実はそう簡単ではありません。ライフロードを途中で解約して積み立てたお金を引き出すには、契約者本人しか手続きできません。もし認知症になったり介護施設に入居したりした場合、解約手続きは非常に困難になります。JA職員は、この事実を承知の上で顧客に90歳での受給開始を勧めているのです。

専門家の意見

金融ジャーナリストの山田太郎氏(仮名)は、「90歳で受給を開始するニーズがあるのは、資産に余裕のある一部の富裕層に限られるでしょう。ほとんどの人にとって年金は老後の生活資金であり、90歳まで引き出せないリスクを負うべきではありません」と指摘しています。

JAの対応

一連の不正販売についてJAとぴあ浜松に問い合わせたところ、「そのようなことが起きていることは承知していない」という回答でした。

老後資金を守るために

ライフロードのような年金共済に加入する際は、受給開始年齢の設定に注意が必要です。JA職員の言葉だけを鵜呑みにせず、自身でしっかりと内容を理解し、本当に必要な商品なのかを判断することが重要です。家族やファイナンシャルプランナーなどに相談することも有効でしょう。

この問題は、JAとぴあ浜松に限らず、他のJAでも発生している可能性があります。消費者一人ひとりが意識を高め、適切な判断をすることが、老後資金を守るために不可欠です。