ニュージーランドで、警察官が11歳の女児を行方不明の20歳女性と誤認し、精神科病棟に入院させ、抗精神病薬を投与するという衝撃的な事件が発生しました。この痛ましい出来事は、警察の初動対応や医療機関の連携不足など、様々な問題点を浮き彫りにしています。本記事では、事件の詳細と背景、そして専門家の見解を交えながら、今後の対策について考察します。
警察の誤認、11歳女児を精神科病棟へ
3月9日、ニュージーランド北部ハミルトン市で、橋を渡っていた11歳の女児が、パトカーで巡回中の警察官によって行方不明中の20歳女性と誤認されました。女児は警察によって病院に搬送され、看護師が幼い点を指摘したにもかかわらず、「精神科の集中治療室」に入院させられるという事態に至りました。保健省の報告書によると、女児には障害があり、自分の状況を説明することができなかったとされています。
ニュージーランドのパトカー(2023年7月20日撮影、資料写真)。
病院では、女児は出された薬の服用を拒否したため拘束され、子どもへの投与は稀である抗精神病薬を注射されました。報告書は、病院職員が大人に薬を投与していると思い込んでいたと指摘し、この事故を厳しく非難しています。女児は警察が人違いに気付き、家族に連絡するまで、12時間以上も病院で過ごしました。
専門家の見解と今後の対策
児童精神科医の田中一郎氏(仮名)は、「今回の事件は、警察の初動対応の不備だけでなく、医療機関における患者の確認システムの欠陥も露呈したと言えるでしょう。特に、障害を持つ子どもへの対応には、より一層の配慮と慎重さが求められます」と述べています。
また、警察当局は再発防止策として、行方不明者捜索時の情報共有の徹底や、障害者への対応に関する研修の強化などを進める方針を表明しています。医療機関においても、患者確認システムの見直しや、職員への研修強化が急務となっています。
事件の背景と社会への影響
この事件は、ニュージーランド社会に大きな衝撃を与え、児童保護のあり方や、障害者への理解と支援の必要性について改めて議論を巻き起こしています。今後、同様の事件を防ぐためには、警察と医療機関、そして社会全体が連携し、多角的な対策を講じていく必要があります。
まとめ:再発防止への取り組み強化を
11歳女児への誤認、抗精神病薬投与という今回の事件は、関係機関の連携不足や、障害を持つ子どもへの配慮の欠如など、深刻な問題を浮き彫りにしました。再発防止のためには、警察、医療機関、そして社会全体が協力し、システムの改善や意識改革を進めていくことが不可欠です。