いわさきちひろの絵が問いかける「平和」とは? 没後50年展を振り返る

いわさきちひろ、その優しい絵で多くの子どもたちを魅了してきた絵本作家。没後50年を記念した展覧会「いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへ みんな なかまよ」が、2024年から2025年にかけて東京と安曇野で開催され、大きな反響を呼びました。本展は「遊び」「自然」「平和」をテーマに、現代科学の視点も交えながら、ちひろの絵の奥深さを探る試みでした。今回は、展覧会企画協力者である京都大学総合博物館准教授・塩瀬隆之氏の視点から、改めて「平和」について考えてみたいと思います。

平和の反対語とは? 考えさせられる問いかけ

「平和の反対語は?」と聞かれたら、多くの人は「戦争」と答えるでしょう。しかし、戦争を直接経験していない世代にとって、それは教科書やニュースの中だけの出来事。真の意味で理解していると言えるでしょうか? 塩瀬氏も同様に、平和を考える土台が現代社会には欠けているのではないかと指摘しています。

いわさきちひろ展のポスターいわさきちひろ展のポスター

反対語ワークショップから見えてくるもの

塩瀬氏は、概念の輪郭があいまいな時、「反対語ワークショップ」という手法を用いるそうです。例えば「平和」の反対語を「戦争」だけでなく、「争い」「憎しみ」「不平等」など、様々な角度から考えてみる。すると、平和とは何か、より多角的に捉えることができるのです。

ちひろの絵と平和への問い

ちひろの絵には、子どもたちの無邪気な笑顔、自然の温かさ、そして平和への願いが込められています。これらの絵を前に、改めて「平和とは何か?」と自問自答することで、私たち自身の平和観を深めることができるのではないでしょうか。

ちひろの絵が伝えるメッセージ

ちひろ美術館では、遊びや自然に関するワークショップも開催され、多様な視点から「平和」を考える機会が提供されました。 塩瀬氏自身も、当初は「平和」というテーマに戸惑いを感じていたそうですが、ちひろの絵と向き合う中で、新たな気づきを得たと語っています。

子どもの視点から平和を考える

ちひろの絵は、子どもたちの目線で描かれています。子どもたちは、純粋な心で平和を願っています。その思いを大切にすることが、真の平和につながるのではないでしょうか。 絵本作家・いわさきちひろ。彼女の残した作品は、時代を超えて私たちに大切なメッセージを伝え続けています。

展覧会を終えて、未来へ

「いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへ みんな なかまよ」展は、多くの人々に平和について考えるきっかけを与えてくれました。ちひろの絵に触れ、平和への思いを新たにした人も多いでしょう。 平和とは何か、改めて問い続けることが、未来への希望につながるはずです。