森永卓郎氏が逝去されてから数ヶ月が経ちます。生前、経済アナリストとして活躍し、日本の経済政策に警鐘を鳴らし続けた氏の功績は、今も多くの人々の記憶に新しいでしょう。本記事では、氏が最期まで憂慮していた日本の経済政策の現状と、私たちが未来に向けてどのように歩むべきかを、息子の康平氏の視点も交えながら探っていきます。
経済政策決定の舞台裏：国民不在の現状
党利党略と官僚支配の構図
亡き父は、日本の経済政策は「経済学的に正しいかどうか」「本当に日本経済のためになるかどうか」ではなく、自民党内の力関係や官僚、経団連などとの調整が優先されていると指摘していました。 経済学者である山田太郎教授（仮名）も、「政策決定プロセスにおける透明性の欠如は、国民の利益を損なう可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
森永卓郎氏
安倍元首相の登場により、財務省の力が一時的に弱まり、経済政策に変化の兆しが見えた時期もありました。しかし、安倍氏の逝去、黒田元日銀総裁の退任後、再び旧態依然とした状況に戻っているように感じます。
高市早苗氏への期待と限界
2024年9月の自民党総裁選では、積極財政を提唱する高市早苗氏に注目が集まりました。父も高市氏に期待を寄せていましたが、同時に過剰な期待は禁物だと考えていました。高市氏個人の主張はともかく、自民党内での立場は盤石ではなく、党内の力学に屈する可能性があるからです。
政治の舞台
仮に高市氏が総裁になっても、政策決定の根本的な仕組みが変わるとは考えにくい。むしろ、現状維持の可能性が高いでしょう。これは与党議員だけでなく、野党議員にも言えることです。2024年10月の衆院選で与党が過半数割れしたのも、国民の不満の表れと言えるのではないでしょうか。
未来への展望：国民の声を政策に反映させるために
透明性と説明責任の向上
政治家には、政策決定プロセスを透明化し、国民への説明責任を果たすことが求められます。 政策立案の過程で、国民の声をどのように反映させているのか、明確に示す必要があるでしょう。 情報公開と市民参加の促進が、政治への信頼回復につながると考えられます。
真の改革に向けて
失われた30年を経て、日本の経済政策は岐路に立っています。 真の改革を実現するためには、国民一人ひとりが政治に関心を持ち、声を上げていくことが重要です。 私たち自身の未来のために、積極的に議論に参加し、より良い社会を築いていく必要があるでしょう。
父は、常に国民の視点に立ち、経済の現状を分かりやすく解説してくれました。その遺志を継ぎ、私たちも未来への希望を繋いでいかなければなりません。
