中学生の夢を応援したい!発達障害のある少女が抱える「学校との葛藤」と未来への希望

不登校、退学勧告…学校生活になじめない子どもたちのニュースを耳にするたびに、胸が締め付けられます。今回は、発達障害のある中学1年生の少女が経験した学校との葛藤、そして未来への希望についてお伝えします。彼女を取り巻く現状を知ることで、私たち一人ひとりができることを考えてみませんか?

発達障害のある少女が直面した退学勧告

中学校からの退学勧告を受けたはるかさんと母親中学校からの退学勧告を受けたはるかさんと母親

神奈川県に住む中学1年生のはるかさん(仮名)は、ある日突然、学校から退学勧告を受けました。小学生時代にいじめを経験し、地元の公立中学校ではなく私立中学校に進学したはるかさん。しかし、新たな環境でも学校生活に馴染むことができず、不登校気味になってしまったのです。

テストで0点を取った際にクラス全員の前で点数を公開されるなど、学校でのつらい経験が積み重なり、ついに学校から飛び出してしまったはるかさん。この行動がきっかけとなり、学校側は「授業の中断による妨害行為」を理由に退学勧告を出しました。

母親は、「体育の先生から何度もラジオ体操をするよう言われ、怖くなったことが原因で学校から飛び出した」と説明しています。コミュニケーションが苦手で、困ったことや嫌なことをうまく伝えられないはるかさんにとって、学校生活は大きな負担となっていたようです。

生きづらさを抱えながら、それでも「先生になりたい」

発達障害を抱える子どもを取り巻く環境発達障害を抱える子どもを取り巻く環境

はるかさんは、小学生の頃から「生きづらさ」を感じており、10歳の時に児童精神科で「情緒障害」と診断されました。

「居場所がなくなったり、いっぱいいっぱいになると外に出たくなる。いろんなことを考え始めると、気持ちが落ち着かなくなってしまう」とはるかさんの言葉です。

好きな授業や先生もいた私立中学校。退学勧告を受けたはるかさんは、その理由を聞き、悔しさのあまり涙を流したといいます。教育評論家のA氏も「発達障害のある子どもたちは、それぞれに個性や特性があり、画一的な教育システムに適応することが難しい場合もある。学校側は、個々のニーズに合わせた柔軟な対応が求められる」と指摘しています。

未来への希望と、私たちにできること

自閉スペクトラム症について考える自閉スペクトラム症について考える

退学勧告という厳しい現実に直面しながらも、はるかさんは「先生になりたい」という夢を持ち続けています。

はるかさんのような子どもたちが、それぞれの個性や特性を活かし、自分らしく輝ける社会を目指していくためには、私たち一人ひとりの理解と協力が不可欠です。

周囲の大人が、子どもたちの声に耳を傾け、寄り添い、適切な支援を提供していくことが、彼らの未来を切り開く力となるでしょう。

学校との葛藤、そして未来への希望を抱えるはるかさんの物語は、私たちに多くのことを考えさせてくれます。発達障害のある子どもたちへの理解を深め、共に歩む社会の実現に向けて、私たち一人ひとりができることを考えていきましょう。