高槻市営バス、ドライブレコーダーで「お客様の声」に公正対応しSNSで高評価

2025年8月中旬、大阪府高槻市を運行する高槻市営バスが、乗客からの「お客様の声」に対し、ドライブレコーダーなどの客観的な証拠に基づいて真摯に対応する姿勢がSNS上で大きな注目を集めました。公式ウェブサイトで苦情や意見の内容と、事実確認の結果を公開することで、利用者からの信頼を確固たるものにしています。この透明性の高い苦情対応は、公共交通機関における顧客サービスと企業倫理の新たな基準を示唆しています。

「お客様の声」を通じた透明な苦情対応の原則

高槻市営バスの公式サイト内にある「お客様の声」ページは、利用者からの苦情や要望を公開し、それに対する事実確認の結果を詳細に伝える場となっています。高槻市交通部の総務企画課は2025年8月26日の取材に対し、「利用者からの苦情や要望に対し、事実確認できたものを公開している」と説明しました。この取り組みの目的は、単にクレームに反論することではなく、「適切な意見に対し、反省した上で今後は改善していくことを伝える目的で行っています」と述べ、サービス向上への強い意志を示しています。こうした公開原則は、企業と顧客間の信頼関係を築く上で極めて重要であると評価されています。

高槻市営バス公式サイトの「お客様の声」ページ。乗客からの苦情や意見に対し、証拠に基づいた対応を公開している様子を示す。高槻市営バス公式サイトの「お客様の声」ページ。乗客からの苦情や意見に対し、証拠に基づいた対応を公開している様子を示す。

ドライブレコーダーが示す「事実」:理不尽な苦情への反論

今回、特にSNSで話題となったのは、高槻市営バスがドライブレコーダーの映像を根拠として、理不尽な苦情に明確に反論する事例です。例えば、「乗る予定だったバスが停留所を止まらずに通り過ぎていった」という苦情に対し、バス側は次のように回答しました。「ドライブレコーダーの映像を確認したところ、バス停手前の交差点を東側から横断し西側へ向かう歩行者は確認できましたが、バス停に乗客がいなかったため通過していたものでした。」

また、「複数の利用者が乗車している最中に、運転士が『ドアを閉める』と言い出したため、一人の高齢者が乗れなかった」という別の苦情に対しても、バス側は徹底した調査を実施しました。「当該時刻及び前後の便、計6台分のドライブレコーダーの映像を確認しましたが、全ての便で適切な乗車対応を行っており、ご指摘のような事案は確認できませんでした。」このように、具体的な証拠に基づきながら対応する姿勢は、利用者からの不当な要求に対して企業が取るべき毅然とした態度として高く評価されています。

誠実な姿勢が招く共感:SNSの反響と適切な苦情への対応

高槻市営バスの証拠に基づいた公正な苦情対応は、SNS上で「バス会社の真摯な姿勢に頭が下がります」「会社に落ち度がないことをしっかり主張してて偉い」「事実のみで返答しているところに好感がもてる」といった多くの肯定的な反響を呼びました。これは、顧客からの声に対して誠実に向き合い、透明性を保つことの重要性を示しています。

一方で、適切な苦情があった場合にも、その事実を「お客様の声」で公表しています。例えば、バス停を通り過ぎる別のケースでは、「当該乗務員からの報告により、当該事実を確認しました。今後は同様のことがないよう再発防止に努めてまいります」と明記し、自社の過失を認め、再発防止に向けた具体的な取り組みを約束しています。このような姿勢は、利用者からの信頼をさらに深め、企業イメージの向上にも繋がっています。

まとめ

高槻市営バスが実践するドライブレコーダーを活用した「お客様の声」への対応は、公共交通機関が直面する顧客トラブルに対して、透明性と客観性をもって臨む模範的な事例と言えるでしょう。理不尽な苦情には毅然と、そして適切な苦情には誠実に改善を約束するその姿勢は、SNSを通じて広く共感を呼び、利用者からの信頼を一層強固なものにしています。この取り組みは、顧客サービスの品質向上だけでなく、企業としての社会的責任を果たす上でも、他の事業者にとって重要な指針となる可能性を秘めています。

参考文献