ETCシステムの障害により、東名高速道路や中央自動車道などで大規模な渋滞が発生しました。NEXCO中日本は6日、名古屋市内で記者会見を開き、障害復旧までの間、ETC専用レーンのバーを作動させず、後日精算の措置を継続すると発表しました。利用者は利用日時や区間を申し出ることで、走行状況に応じた割引が適用される予定です。
システム変更が原因か?復旧作業は難航
今回の障害は、5日深夜に実施された料金変更に伴うシステム変更が原因とみられています。NEXCO中日本では、不具合発生前のシステムに戻す作業を急ピッチで進めていますが、復旧の目処は立っていません。
当初はETC専用レーンを閉鎖し、一般レーンで係員が対応していましたが、渋滞が悪化するばかり。そこで6日午後から、料金所を通過後に後日精算する方式に切り替え、渋滞緩和を図っています。
ETCゲートで係員が対応している様子
専門家の見解は?
高速道路料金システムに詳しいA大学B教授は、「今回の障害は、システム変更時のテスト不足が原因と考えられる。料金システムは複雑な計算処理を行うため、わずかなミスが大きな影響を及ぼす可能性がある」と指摘しています。さらに、「今後同様の事態を防ぐためには、システム変更前の綿密なシミュレーションと、変更後の徹底的なテストが不可欠だ」と強調しました。
利用者の声は?混乱と不安の声多数
今回の障害で、多くの利用者が混乱と不安を訴えています。SNS上では、「ゴールデンウィークのUターンラッシュに重なって最悪」「いつ復旧するのかわからないのが不安」といった声が多数上がっています。また、「後日精算の手続きが煩雑そう」「割引がちゃんと適用されるか心配」といった声も聞かれます。
通行料金支払い手続きの案内
今後の対策は?再発防止策が急務
NEXCO中日本では、今回の障害を受け、再発防止策の検討を急いでいます。システムの安定稼働を確保するため、専門家による検証委員会を設置し、原因究明と対策を講じる方針です。C社長は、「利用者の皆様に多大なご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。一日も早く復旧作業を完了させ、再発防止に全力を尽くします」とコメントしています。
ETCシステムの未来は?
今回の大規模障害は、ETCシステムの脆弱性を改めて浮き彫りにしました。今後の高速道路料金システムはどうあるべきか、改めて議論が必要となるでしょう。より安全で信頼性の高いシステム構築が求められています。