【新社会人衝撃の早期退職】4月入社後、わずか数日で退職代行サービス利用者が急増中!その背景と企業への課題とは?

新生活への期待に胸を膨らませる4月。しかし、希望に満ちたスタートを切ったはずの新社会人の一部が、わずか数日で退職を決意するという衝撃的な現実が浮き彫りになっています。退職代行サービスへの依頼が急増している背景には、一体何があるのでしょうか?本記事では、その現状と課題に迫ります。

退職代行サービス利用者、4月に入って急増!

新卒の退職代行サービス利用増加のグラフ新卒の退職代行サービス利用増加のグラフ

退職代行サービス「モームリ」によると、4月に入ってからの新社会人からの依頼は急増しており、4月7日には1日の依頼件数が過去最高の39人に達する見込みとのこと。昨年同時期と比較しても大幅な増加となっており、深刻な状況が伺えます。

なぜ退職代行サービスを利用するのか?時代の変化と若者の意識

退職代行サービスを利用する新社会人退職代行サービスを利用する新社会人

リクルートマネジメントソリューションズの桑原正義主任研究員は、現代社会における若者の意識変化を指摘します。「かつては上司や先輩からの厳しい指導にも耐え、成長につなげるスキルを身につけていましたが、現代の若者は『傷つくこと』を避け、自分に合った環境を求める傾向が強くなっています。」と桑原氏。退職代行サービスの存在が、こうした若者の意識を後押ししている側面も否めません。「以前からこのようなサービスがあれば利用していた」という声も多く、我慢するのではなく、より良い環境を求めて行動する風潮が広まっていると言えるでしょう。

リクルートマネジメントソリューションズ 桑原正義主任研究員リクルートマネジメントソリューションズ 桑原正義主任研究員

労働環境のミスマッチ:「事前説明と違う」が退職理由のトップ

退職理由のトップは「事前説明との相違」退職理由のトップは「事前説明との相違」

「モームリ」によると、新社会人からの退職理由で最も多いのは「事前説明と違う」というものです。例えば、教育関連企業に就職した女性は、入社後に初めて休日出勤の必要性を告げられたといいます。飲食店で働くことを希望した別の女性は、接客ができると聞いていたにも関わらず、実際は食器洗いが主な業務だったため、わずか4日で退職を決意しました。桑原氏は、「労働は契約に基づくものであり、企業は仕事内容や待遇について明確に説明する義務があります。しかし、現状では曖昧な説明で済ませている企業も少なくありません。」と指摘。新卒であっても1人の人間として尊重し、対等な立場で向き合う姿勢が企業には求められています。

新社会人の早期退職問題は、企業側にも大きな課題を突きつけています。企業は採用活動において、より正確な情報提供を心がけ、入社後のギャップを最小限に抑える努力が必要です。また、新入社員の育成においても、個々の状況に配慮した丁寧な指導が重要となるでしょう。

本記事では、新社会人の早期退職の実態と、その背景にある課題について考察しました。より良い労働環境の実現に向けて、企業と社会全体で取り組むべき課題と言えるでしょう。